[論文紹介] マウス 気道過敏症測定
- Orange Science
- 5 日前
- 読了時間: 3分
<海外論文紹介>
森林火災の煙による粒子状物質が
呼吸器と心臓に及ぼす悪影響について
マウスの気道過敏症測定
Author: Henry M. Gomez,Tatt J. Haw,Dusan Ilic,Peter Robinson,Chantal Donovan,Amanda J. Croft,Kanth S. Vanka,Ellen Small,Olivia R. Carroll,Richard Y. Kim,Jemma R. Mayall,Tesfalidet Beyene,Thava Palanisami,Doan T.M. Ngo,Graeme R. Zosky,Elizabeth G. Holliday et al.
Publication: Journal of Allergy and Clinical Immunology
Publisher: Elsevier Date: July 2024
「森林火災煙の気道暴露は呼吸機能と心機能を障害し、実験的喘息を悪化させる」

※ 図はFig 2の一部を抜粋
© 2024 The Authors under a Creative Commons Attribution 4.0 International License
森林火災の煙(LFS)には粒子状物質 (PM)、特に PM10 (直径10マイクロメートル以下の粒子)が含まれており、肺の奥深くまで浸透して血流に入り込む可能性があります。これらの粒子への曝露は、呼吸器疾患や心血管疾患など、さまざまな健康問題に関連しています。
研究では、マウスをLFS PM10への短期暴露(3日間)と長期暴露(14日間)を行い、両方でマウスの気道過敏性が増加しました。また、LFS PM10への短期暴露は、マウスの左室駆出率および分画短縮率の低下から明らかなように、心機能の低下をもたらしました。
実験ではSCIREQ社のflexiVentを用いて、マウスの気道過敏症測定等を行いました。
<使用された製品>
SCIREQ社
flexiVent フレキシベント
<測定項目>
Deep Inflation: IC 総肺容量の概算値
SnapShot: Rrs、 Ers、 Crs
呼吸器全体の、抵抗値・エラスタンス・コンプライアンス
Prime Wave: Rn、 G、 H
中枢気道抵抗値、肺末梢組織の抵抗値とエラスタンス
<特徴>
・マウス、ラットなど様々な動物の気道から肺の状態の変化を精密に解析
・ソフトウェアflexiWareによる装置の制御・解析
・FOT(Forced Oscillation Technique・強制振動法)での中枢気道と末梢肺の解析
・動物のサイズに合わせた6種類のモジュール
PCLS(Precision Cut Lung Slice)に最適
他社の装置では切れなかった組織が切れます!
【Compresstome® 振動ミクロトーム】

Precisionary社は、組織切片培養や、PCLS(Precision Cut Lung Slice)に欠かせない、アメリカ ボストンの切片スライサー(ビブラトーム)のメーカーです。
他社の技術とは違い、専用のチューブにサンプルを入れてアガロースで包埋し、そのサンプルを設定した厚みで押出し、縦にスライスするため、厚みの調整が簡単で、サンプルへのダメージも最小限にすることが可能です。
<他社の技術~横方向~>

ステージに接着して横方向にスライスするため、サンプルを支えるものが無く、また支えを追加するとサンプルを押しつぶす形になり、ダメージを与えやすいです。
<Precisionary社の技術~縦方向~>

アガロースで包埋したサンプルをチューブに入れることにより、サンプルを支えることができ、押し出し、縦にスライスしますので、厚みの調整も簡単です。
他にもユニークな製品を取り揃えております