「動き」を取り戻すと、がんはおとなしくなる。声帯がんへの伸展刺激とAI画像解析
4 日前
読了時間: 2分

出典:Kaivola J, et al. Nature Materials, 2026;25:868–882, Fig. 4aより一部改変. CC BY 4.0
声帯は、発声のたびに伸び縮みし、振動している組織です。
フィンランド・トゥルク大学の研究チームは、この「本来の動き」を失うことが声帯がんの進行に関わるのではないか、と考えました。
患者由来の声帯がん細胞に、STREX の伸展刺激装置(STB-CH-4W チャンバー+STB-140-10)で健康な声帯の動きに近い周期伸展(20%・1 Hz)を与えたところ、細胞のアクチン線維が整列し、がん化を促す核内の β-カテニンとYAPが減少しました。
つまり、生理的な力学刺激を取り戻すと、がん細胞の悪性の性質が抑えられたのです(上図:伸展後にアクチンが整列)。
患者腫瘍の解析では、機械学習ツールのilastikと深層学習のStarDist を用いた画像解析により、マトリックス組成・核内YAP・生存率の関連も明らかになりました。
「力学刺激でがんを抑える」という新しい視点と、伸展刺激×AI画像解析という研究スタイルを示す一報です。
研究ではSTREX社の伸展刺激装置が採用されました。

特殊なPDMSストレッチチャンバーに細胞を接着させ、それを伸展させることにより、培養細胞に機械的に刺激を加える事ができます。
各8通りの伸展率と伸展周期の設定により、計64の伸展パターンのプログラムが設定可能となります。
追加オプションで高速や高い伸展率等のカスタム伸展パターンも対応可能です。



