[論文紹介] オレキシンニューロン関与 前臨床SUDEPモデルの高炭酸ガス血症-低酸素症に対する換気反応の変化
- Orange Science
- 6 日前
- 読了時間: 2分
<海外論文紹介>
マウス 非侵襲・無拘束での換気反応測定に
emka TECHNOLOGIES社の
全身プレチスモグラフィーが使用されました
(2024). Iyer, S., et al. Neurobiology of Disease, In Press, 106592
「前臨床SUDEPモデルにおける高炭酸ガス血症-低酸素症に対する換気反応の変化にはオレキシンニューロンが関与している」
てんかんの予期せぬ突然死(SUDEP)の根本メカニズムはまだ完全に解明されていません。この興味深い研究では、SUDEPモデルの高炭酸ガス低酸素血症(HH)の課題に対する換気反応の変化が、視床下部にある睡眠・覚醒・呼吸機能の調節に重要な役割を果たすオレキシンニューロンに、どう関係しているかを調査しました。
主な結果:Kcna1遺伝子を欠くマウス(Kcna1−/− マウス)は、HH暴露にさらされると異常な換気反応を示します。野生型(WT)マウスと異なり、軽度のHH暴露に対し換気反応が上昇するだけでなく、より重度の暴露にも耐えられません。
オレキシン受容体を二重オレキシン受容体拮抗薬(DORA)で阻害すると、HH負荷中のKcna1−/− マウスの換気反応と生存率が大幅に改善されることが分かりました。WTマウスと比較して、Kcna1−/− マウスはオレキシンニューロンの化学感受性活動がより顕著で、活動の増加が異常な換気反応に寄与していると考えられます。
この結果は、特にSUDEPの高リスクてんかん患者は、HH刺激に対して過剰な反応となる可能性を示唆しています。オレキシン作動系のメカニズムの理解を深める事で、SUDEPを予防の開発に近づき、最終的にはてんかん患者の生活の質を向上させることができるでしょう。

実験ではemka TECHNOLOGIES社の無拘束の全身プレチスモグラフィー、呼吸機能解析装置を用い、マウスの換気回数、分時換気量、一回換気量、最大呼気流量、呼気持続時間など、換気パラメーターの測定と評価を行いました。
<製品紹介>
emka TECHNOLOGIES社
vivoFlow+(呼吸機能解析装置)

<取得可能パラメーターの一部>
・Tidal Volume
・Minute Volume
・Frequency of breathing
・Inspiratory Time
・Expiratory Time
・Peak Inspiratory Flow
・Peak Expiratory Flow
<オプション>
・アプネア(無呼吸)検出
・せき、くしゃみ検出
・霧化薬液暴露
・混合ガス暴露
・同期ビデオ撮影

マウスの出し入れが簡単なデザインです

ラット用もございます


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