[論文紹介] 東京大学様 3飼育システムでの産卵鶏の生理機能と生産性評価
- Orange Science
- 10月10日
- 読了時間: 3分
<国内論文紹介>
ニワトリのECG・心拍・体温・運動量測定に
emka TECHNOLOGIES社の
無拘束・埋込み型テレメトリーが使用されました
Gaku Shoji,Ryota Tochinai,Shin-ichi Sekizawa,Masayoshi Kuwahara
Poultry Science. 104(8). 105256. 2025.
「3種類の飼育システムにおける産卵鶏の生理機能と生産性能の評価」

Fig. 4 ※一部を抜粋しています
© 2025 The Authors, under a Creative Commons Attribution 4.0 International License
卵生産管理における鶏舎システムは課題の一つです。世界中で、ほとんどの産卵鶏は従来型ケージ(CC)で飼育されていますが、鶏の動物福祉への懸念などから、エンリッチドケージ(EC)や鳥舎システム(AV)などの代替システムが採用されています。
この研究では、テレメトリーシステムとHRV分析を用いて、鶏の産卵・生理機能・自律神経機能を調べ、生産パフォーマンスと動物福祉の観点から鶏舎システムを評価しました。
結果として、AV群の鶏はCC群やEC群に比べて生産性が低く、卵殻の特徴は鶏舎システム間で非常に類似し、EC群の産卵率はCC群よりも高いことも示されました。
また、CC群とEC群において自律神経機能の日内変動が認められ、暗期には副交感神経活動が優位なことが示唆された一方、AV群で飼育された鶏ではこれらの日内変動は明確ではありませんでした。
これは、AV群が暗期における鶏の副交感神経活動を抑制する可能性を示しており、AV群は鶏の休息の質を低下させ、生物学的機能と回復を低下させる可能性があります。
さらに、定量分析の結果、AV群で飼育された鶏はLA(自発運動量)を増加させませんでした。つまりAV群は産卵と動物福祉に有害である可能性があり、産卵生産性と動物福祉の両方の観点から、ECシステムは従来の産卵方法よりも、合理的な代替選択肢であると結論づけられました。
研究では、emka社のデジタルテレメトリーを埋め込み、ECG信号はデータ取得ソフトウェアIOX2によって連続的に記録され、解析ソフトウェアecgAUTOでRR間隔(RRI)を解析しました。HR(bpm)、BT(°C)、LA(g/s)の信号は、5分ごとに記録され、LAは、xyz軸で検出された3軸加速度の合成加速度の平均値として時間経過とともに算出されました。
<製品紹介>
埋込み型テレメトリー easyTEL+

1Kg 超のイヌ・サル・ブタなど大動物用 送信機
<測定項目>
ECG / EEG / EMG / EOG・血圧・体温・活動量・呼吸※
※呼吸はインピーダンスでの測定です
インプラントの種類は豊富にあり、測定項目・寿命が異なります
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<測定項目>
3つのモデルをご用意
1) バイオポテンシャル 2ch・体温・活動量
2) バイオポテンシャル 1ch・体温・活動量
3) 体温・活動量
※バイオポテンシャルは、ECG、EEG、EMG、EOGのいずれか
※ご使用には送信機に加え、受信機やデータ解析用システム一式が必要です





