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細胞刺激

オレンジサイエンスは、ライフサイエンスの中でも細胞生物学分野に関する研究機器に特化して販売およびサポートをしている会社です。​

 

このページでは、細胞刺激について、細胞刺激とは何か、細胞刺激の種類や細胞刺激に使用できる装置についてご紹介します。

細胞刺激とは

研究や実験で用いられる「細胞刺激」とは、細胞に物理的、化学的、生物学的な刺激を与えて、細胞の反応を調べることを指します。

 

細胞刺激には、以下のような刺激があります。

機械的刺激

ストレッチや圧力、振動などを与えることで細胞の形態や機能に影響を与えます。例えば、心臓の筋肉細胞にストレッチを与えて、心拍数の変化を調べる研究があります。

電気刺激

細胞に電気的な刺激を与えることで、細胞の電気的な活動を調べます。例えば、心筋細胞に電気刺激を与えて、心拍数の変化を調べる研究があります。

化学的刺激

細胞に特定の化学物質を与えて、細胞の反応を観察します。例えば、細胞の増殖や分化を誘導するサイトカインを細胞に与えて、その影響を調べる研究があります。

生物学的刺激

細胞に生物学的な刺激を与えて、細胞の反応を観察します。例えば、細胞外基質の成分を変化させたり、細胞に対して細菌やウイルスなどを与えたりすることがあります。

これらの刺激を用いることで、細胞の機能や反応、病態や治療のメカニズムなどを解明することができます。

細胞刺激装置

細胞刺激装置は、細胞に対して物理的、化学的、生物学的な刺激を加えるための装置です。以下に、細胞刺激装置の代表的なものをいくつか挙げてみます。

電気刺激装置

細胞膜に電気刺激を与えることができます。主に細胞融合や細胞の増殖を誘導するために用いられます。

機械的刺激装置

細胞に機械的な力を加えることができます。主に細胞の増殖、分化、運動、剛性や弾性変形についての研究に用いられます。例えば、ストレッチングや振動を与えるための装置があります。

圧力刺激装置

細胞に一定の圧力をかけることができます。主に心臓や肺、血管などの生理学的な状態についての研究に用いられます。例えば、血管に圧力をかけて血流の変化を観察することができます。

化学刺激装置

細胞に化学物質を与えることができます。主に神経細胞の研究に用いられます。例えば、神経細胞に神経伝達物質を与えて、シナプス伝達のメカニズムを研究することができます。

光学的刺激装置

細胞に光を照射することで、化学反応を誘導することができます。主に細胞のシグナル伝達やタンパク質の発現制御についての研究に用いられます。

これらの細胞刺激装置は、細胞生物学や医学の研究において、様々な切り口で利用されています。

細胞刺激装置

オレンジサイエンスでは細胞刺激に使用できる研究装置をアプリケーションに応じてご用意しております。ガス加圧刺激培養装置、細胞・筋細胞の電気刺激装置、静水圧刺激、伸展刺激など、多様な細胞刺激装置を研究用途に合わせてご使用できます。

ガス加圧刺激細胞培養装置

 STREX社のガス加圧刺激培養装置は、専用耐圧チャンバーとコントローラーから成るシステムです。

 コントローラーを通して、インキュベーター内のエアーをチャンバー内に置換し、その後、コントローラーで設定した圧で、チャンバー内を加圧します。一定の加圧だけでなく、サイクリックに加圧することも可能です。

​ 一つのコントローラーに2つのチャンバーを接続することも可能で、別売りのステンレスチャンバーを使用することにより、より高い圧力での刺激も可能です。

SP-1000 ガス加圧刺激培養装置

電気刺激細胞培養装置

​ シーペース・システム(C-Pace EM)は、汎用培養ディッシュに適合したカーボン電極(C-Dish)により、本体(C-Pace EM)で予め設定したプロトコルで、電気刺激を与えながら細胞の培養ができるシステムです。

 本体には1枚の電源ボードが内蔵されておりますが、最大で8枚の電源ボードを増設することが可能で、1電源ボード毎(1ディッシュ毎)に異なるプロトコルで細胞への電気刺激が可能です。

電気刺激細胞培養装置

下記細胞への電気刺激で効果が見られております。

  • 心筋細胞

  • iPS心筋細胞

  • 骨格筋細胞

  • C2C12

  • 平滑筋細胞

など

細胞電気刺激ペーシング培養 ディッシュ
心筋細胞・骨格筋細胞 電気刺激培養システム シーペース・システム(C-Pace EM)

​C-PaceとC-Dishの接続にはフラットケーブルを使用しますので、インキュベーターの扉にケーブルを挟んでも密閉性に問題はございません。

電気刺激ペーシング培養 C2C12 ペーシング無
電気刺激ペーシング培養 C2C12 ペーシング有

C2C12 ペーシング無

C2C12 ペーシング有

Marloes Langelaan, Technical University Eindhover, The Netherlands

電気刺激ペーシング培養 C2C12 ペーシング無
電気刺激ペーシング培養 C2C12 ペーシング有

C2C12 ペーシング無

C2C12 ペーシング有

Nedachi et al, Am J Physiol Endocrinol Metab (2008)

ペーシング動画(C2C12)

​東北大学 医工学研究科 神崎研究室ご提供

​研究室リンク

http://www.ecei.tohoku.ac.jp/kanzaki/index.html

​論文リンク

https://www.physiology.org/doi/full/10.1152/ajpendo.90280.2008

筋細胞電気刺激装置

 マイオペーサー本体で設定した、電圧、パルス幅、ヘルツなどで、本体に接続するプラス・マイナスの電極から電気刺激が可能です。

​ 上記の設定に、ステップ別で違う電気刺激が可能なマイオぺーサーEP(MyoPacer EP)もございます。

 なお、通常のマイオぺーサーの電極はプラス・マイナスのスティック状になっているだけですので、お使いのディッシュやチャンバー等と使用する際には、接続部分のご用意が必要となりますのでご注意下さい。

筋細胞電気刺激装置

MyoPacerでの電気刺激による心筋細胞の収縮の様子

静水圧圧縮刺激装置

 セルスケールのMCTRは、9個のWellの上に敷かれた薄い膜の上から圧力を与え、Well内のサンプルに流体圧縮刺激を加えながら、培養ができる試験装置です。お使いのパソコンで刺激プロトコルを設定し、圧縮刺激を与えることが可能です。

 

流体圧縮は、培地を上部まで充填することで達成されます。トップチャンバーを加圧すると、柔軟性のある膜が下向きにたわみ、液体の表面に押し付けられます。

静水圧圧縮刺激装置
​静水圧流体圧縮刺激・培養

​細胞伸展刺激装置

オレンジサイエンスでは伸展刺激に使用できる研究装置をアプリケーションに応じてご用意しております。1軸方向の伸展刺激、2軸方向の伸展刺激、3D組織伸展刺激、シート状マテリアルの伸展、伸展刺激+電気刺激、伸展・圧縮刺激+負荷測定など、多様な伸展刺激装置を研究用途に合わせてご使用できます。

STREX/ストレックス社

​独自のシリコンチャンバーを伸展させることにより、チャンバー上の細胞に伸展刺激を与えることが可能な細胞伸展刺激装置です。顕微鏡搭載モデルは、倒立顕微鏡での伸展細胞の観察も可能です。

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CellScale/セルスケール社

Mechano Cultureシリーズの機械的刺激培養装置はモデルにより、360度伸展、シリコンチャンバー伸展、マテリアル伸展、流体圧縮、機械的圧縮+データ測定、マテリアル伸展+データ測定が可能です。

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IonOptix/イオンオプティクス社

C-Stretchシステムはシリコンチャンバーを採用した伸展培養装置です。C-Pace EMシステムと使用することにより、伸展刺激と同時に、電気刺激を与えることも可能です。

C-Stretch.jpg

デモ機貸し出しについて

一部製品につきましては無料デモ機をご用意しております。実際の実験環境や使用環境でお試しいただき、機能や性能、使いやすさ、製品の大きさ等を事前にご確認いただけます。デモ可能な機種や貸出期間等につきましてはお気軽にお問い合わせください。

オレンジサイエンスについて

私たちは、ライフサイエンスの中でも

細胞生物学分野に関する研究機器に特化して

販売およびサポートをしています。

多種多様な装置を取り扱うのではなく、装置とその用途について深い知識を持ち、ユーザの皆様の研究をよりよく理解することを心掛けています。研究者の皆様への技術サポートを通じて、ライフサイエンスの発展に貢献することを目指す会社です。

 

この分野の装置は、日本が常に一番というわけではありません。日本では国内メーカーの製品が好まれていますが、おそらくアフターサービスの良さが大きな要因だと考えられます。欧米で、より顕著な発展を見せている研究機器を国内メーカーと同じレベルのサポート体制でお使いいただければ、皆様の研究をさらに効率化することができるはずです。

 

オレンジサイエンスのスタッフは日本で研究する皆様の研究の効率化を実現するために、アメリカとヨーロッパから研究に有用な製品の情報を収集し横浜オフィスに集めています。横浜のスタッフは、各地のメーカーを訪れて技術力を向上させています。皆様の御研究が実を結び、我々が間接的にでも多くの人々のクオリティーオブライフの向上に貢献できることを願っております。

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