抽出物・浸出物試験(E&L試験)のサンプル前処理を効率化する窒素エバポレーター
- 6 日前
- 読了時間: 23分
微量の抽出物・浸出物を分析可能な濃度へ
医薬品の包装・デリバリーシステム、製造工程の接液部材、医療機器、シングルユース製品などを評価する抽出物・浸出物試験(Extractables & Leachables Testing:E&L試験)では、微量の化学物質を見逃さないためのサンプル前処理が重要です。
抽出液や試験液に含まれる分析対象物が低濃度の場合、GC-MSやLC-MSなどによる測定前に、溶媒量を減らして濃縮したり、分析に適した溶媒へ置換したりする工程が必要になることがあります。しかし、濃縮条件が適切でなければ、揮発性成分の損失、過度の加熱による変化、容器への吸着、ブランク由来の汚染などが結果に影響します。
Organomation社の窒素エバポレーターは、試料表面へ制御した窒素ガスを供給し、必要に応じて加熱を組み合わせることで、複数の抽出液を並行して濃縮できるサンプル前処理装置です。E&L試験のメソッド開発からルーチン分析まで、試料数、容器サイズ、初期液量、目標最終液量に応じた構成を選択できます。

抽出物(Extractables)と浸出物(Leachables)とは
抽出物と浸出物は、どちらも製品と接触する材料に由来する可能性のある化学物質ですが、評価する条件が異なります。
項目 | 概要 | 試験で確認すること |
|---|---|---|
抽出物(Extractables) | 規定した実験室条件のもと、製造部材、包装材、デリバリー部材などから意図的に抽出される化学物質。将来の浸出物となる可能性があります。 | 材料からどのような物質が、どの程度抽出される可能性があるか |
浸出物(Leachables) | 通常の製造条件や表示された保管条件などにおいて、接触材料から実際の製品中へ移行する化学物質。 | 実製品中へ何が移行し、品質・安全性・有効性にどのような影響を与える可能性があるか |
USP一般情報章 <1663> と <1664> は、それぞれ医薬品包装・デリバリーシステムに関連する抽出物評価と、医薬品中の浸出物評価の枠組みを示しています。ただし、すべての製品に共通する単一の抽出条件や分析法を定めているわけではありません。対象材料、製品マトリックス、接触条件、投与経路、分析評価閾値(AET)などに応じて、科学的根拠に基づく試験設計が必要です。
E&L試験においてサンプル前処理が重要な理由
高感度な分析装置を使用しても、サンプル前処理の過程で分析対象物を失ったり、外部から汚染を持ち込んだりすると、正しいプロファイルを得ることはできません。特にノンターゲットまたは広範囲スクリーニングでは、物性の異なる多数の化合物を対象とするため、単一化合物の定量分析以上に慎重な条件設定が求められます。
E&L試験の一般的なワークフローでは、次の5段階を一貫して設計します。
1. 試験目的と対象化学空間の設定
対象材料、想定される添加剤・分解物・オリゴマー、揮発性から不揮発性までの分析範囲、必要なAETを整理します。
2. 抽出または浸出物試料の調製
抽出溶媒、温度、時間、表面積/液量比などを設定し、材料から抽出液を調製します。浸出物試験では、実製品や適切に設計された試料を用います。
3. 分離・クリーンアップ
必要に応じて液液抽出、固相抽出、ろ過、遠心分離などを行い、マトリックス干渉を抑えながら分析対象物を回収します。
4. 窒素濃縮・溶媒置換
分析対象物の物性と分析法に適合する条件で、抽出液またはクリーンアップ後の溶出液を所定の最終液量まで濃縮します。必要に応じて再溶解し、GC-MSやLC-MSに適した溶媒へ置換します。
5. 機器分析とデータ品質の確認
GC-MS、LC-MSなどで測定し、操作ブランク、回収率、内部標準、再現性、LOD・LOQなどを確認します。前処理条件も分析手順の一部として記録します。
窒素ブローダウンによる濃縮・溶媒置換
窒素ブローダウンでは、試料表面のすぐ上へ窒素ガスを流し、表面に滞留する溶媒蒸気を連続的に除去します。これにより溶媒の蒸発が促進されます。加熱可能なモデルでは、ウォーターバスまたはドライバスから熱を補い、蒸発に伴う試料の冷却を抑えながら処理できます。
E&L試験のサンプル前処理では、主に次の目的に利用できます。
抽出液の濃縮:分析対象物を測定可能な濃度域へ近づける
溶媒置換:抽出溶媒を除去し、後段のGC-MS・LC-MSなどに適した溶媒で再溶解する
クリーンアップ後の濃縮:液液抽出や固相抽出で得た有機相・溶出液の液量を減らす
多検体の並行処理:複数試料を同時に処理し、手作業の待ち時間を短縮する
条件の標準化:ガス流量、温度、ニードル位置、処理時間などを手順化しやすくする
濃縮は検出感度の向上に役立つ一方、マトリックス成分も同時に濃縮する可能性があります。また、窒素ブローダウンで失われやすい揮発性・半揮発性成分もあります。そのため、濃縮を行う画分と、ヘッドスペース法など別の前処理で評価する画分を分けるなど、対象化学空間に応じた設計が重要です。
E&L試験のサンプル前処理にOrganomation社製品が適している理由
複数の抽出液を並行して処理
Organomation社は、多検体の窒素ブローダウンに対応するN-EVAP、MICROVAP、MULTIVAPを展開しています。1本ずつ手作業で濃縮する場合に比べ、同一バッチの試料、ブランク、スパイク試料などを並行して処理しやすくなります。
試料ごとのガス流量を調整できるN-EVAP
N-EVAPは、各サンプルポジションに個別のニードルバルブを備えています。試料量や蒸発状況に応じてガス流量を調整でき、異なる高さの容器に合わせてニードル位置を変更できます。標準ホルダーは外径10~30 mmのチューブに対応し、複数サイズの容器を同一バッチで扱えるため、E&L試験のメソッド開発や多様な試験系に適しています。
ウォーターバス、ドライバス、非加熱モデルを選択可能
N-EVAPにはウォーターバスモデルに加え、一部機種でドライバスや非加熱モデルを選択できます。容器形状、溶媒、必要温度、清掃方法、ラボの運用方針に応じて構成を検討できます。
少量試料から大規模バッチまで対応
少量の試験管やマイクロプレートにはMICROVAP、同一容器を用いる大規模バッチにはMULTIVAPを選択できます。試料数の増加や分析業務のルーチン化を見据えて、処理能力を選べます。
E&L試験に合わせた窒素エバポレーターの選び方
製品シリーズ | 主な構成・特長 | E&L試験で想定される用途 |
|---|---|---|
N-EVAP | 6、12、20オート、24、34、45ポジション。各ポジションのガス流量とニードル位置を個別調整可能。複数サイズのチューブに対応。 | メソッド開発、試料ごとに蒸発速度が異なる試験、多様な容器を使う中小規模バッチ |
MICROVAP | 少量試験管用モデルと、1枚または3枚の96ウェルプレート用モデル。コンパクトなドライブロック方式。 | 少量抽出液、GCバイアル、マイクロチューブ、96ウェルベースの高スループット前処理 |
MULTIVAP | 9~100ポジション。ドライブロックまたはウォーターバス。類似容器を用いるバッチ処理向け。 | 定型化したE&L試験、大量の試料・ブランク・QC試料を処理するルーチン分析 |
装置選定時には、サンプル数だけでなく、容器の外径・長さ、初期液量、目標最終液量、溶媒の種類、使用温度、腐食性、1日当たりのバッチ数、窒素供給条件を確認することが重要です。
回収率と再現性を守るための7つのポイント
1. 揮発性・半揮発性・不揮発性を一括して扱わない
窒素濃縮中には溶媒だけでなく、分析対象物も気相へ移行する可能性があります。揮発性成分を含む画分では、窒素濃縮の適用可否を事前に評価し、必要に応じてヘッドスペースGC-MSなど別の手法を組み合わせます。
2. 乾固を前提にしない
完全乾固が適切なメソッドもありますが、乾固直前は濃度、温度、表面との相互作用が大きく変化し、揮発損失や再溶解不良のリスクが高まります。所定の最終液量で停止するのか、乾固後に再溶解するのかを、対象化合物ごとの回収率で判断します。
3. 温度、ガス流量、ニードル位置をセットで最適化する
温度やガス流量を上げれば必ず良いとは限りません。飛散や分析対象物の損失を避けながら、試料表面の溶媒蒸気を効率よく除去できる条件を設定します。異なる容器や液量を使う場合は、ニードルと液面の距離も管理します。
4. 初期液量と最終液量を管理する
濃縮倍率は分析感度だけでなく、分析対象物の回収率にも影響します。FDA CDRHが公開する蒸発工程の研究ツールでも、温度、溶媒特性、初期液量、最終液量などが回収率を左右するパラメータとして扱われています。
5. サロゲート・内部標準を適切な段階で添加する
抽出から評価したい場合と、濃縮工程のみを評価したい場合では、標準物質を添加するタイミングが異なります。物性の異なる複数の標準物質を用い、目的とする化学空間を十分にカバーできるか確認します。
6. ブランク由来のピークを管理する
溶媒ブランク、操作ブランク、抽出容器、チューブ、キャップ、移し替え器具、ガス流路周辺など、前処理工程で接触または近接する材料を確認します。E&L試験では装置そのものを導入するだけでブランクが保証されるわけではないため、実際の手順でブランク試験を行います。
7. ラボ内で回収率と精度を実証する
公開モデルや文献は条件設定の根拠になりますが、最終的には使用する装置、溶媒、容器、温度、流量、最終液量で回収率と再現性を確認します。試験報告書には前処理手順、設定値、LOD・LOQ、正確さ、精度、再現性などを記録します。
論文に見る、浸出物分析前の窒素濃縮
Belloら(2024)は、プレフィルドシリンジ、バイアル、輸液バッグなどの長期保管製剤に由来する浸出物をLC-HRMSでモニタリングするため、分散液液マイクロ抽出を用いた汎用的なサンプル前処理法を開発しました。この研究では、マイクロ抽出後の試料を窒素気流下で蒸発させ、水/メタノール混液に再溶解してから分析しています。
同研究は、205種のプラスチック関連添加剤を対象とするスクリーニング系に向けて前処理法を検討し、選定した33化合物で67~92%の抽出回収率と10%未満の相対標準偏差を報告しました。窒素濃縮は、クリーンアップ後の微量成分を分析可能な濃度へ近づけ、分析に適した溶媒へ再構成する工程として利用されています。
ただし、この条件や回収率を別の試料・化合物へそのまま適用できるわけではありません。対象材料、製品マトリックス、分析対象物、濃縮条件に応じた回収率確認が必要です。
24ポジション ドライバスN-EVAPのE&L試験導入事例
Organomation社が紹介する事例では、医薬品業界向けに分析サービスを提供する受託研究ラボが、抽出物・浸出物試験のサンプル前処理に24ポジション ドライバスN-EVAPを使用しています。
複数の抽出液を同時に濃縮できるため、前処理に要する時間を短縮し、ラボ内で自作の蒸発装置を構築する必要を減らせたと報告されています。試料ごとにガス流量を調整できるN-EVAPは、メソッド開発とルーチン処理の両方に対応しやすい構成です。
※本事例はメーカー公開の導入事例であり、個々の試験条件における性能を保証するものではありません。
こんなE&L試験・化学的特性評価の前処理に
医薬品の容器施栓系、包装・デリバリーシステムの抽出物評価
実製品中の浸出物を対象とした安定性試料の前処理
プレフィルドシリンジ、バイアル、輸液バッグなどの評価
医療機器抽出液の化学的特性評価
シングルユースバッグ、チューブ、フィルター、コネクターなどの評価
製造工程で薬液と接触する部材・システムの評価
液液抽出または固相抽出後の有機相・溶出液の濃縮
GC-MS、LC-MS測定前の溶媒置換
用途によって要求される試験設計、分析法、規制・規格は異なります。Organomation社の窒素エバポレーターは、E&L評価そのものを規定する装置ではなく、検証した分析メソッドの中で濃縮・溶媒除去・溶媒置換を担うサンプル前処理装置です。
よくある質問
E&L試験では窒素エバポレーターの使用が必須ですか?
必須ではありません。試料濃度、マトリックス、対象化合物、分析法に応じて、直接分析、液液抽出、固相抽出、窒素濃縮、ロータリーエバポレーション、遠心濃縮などから適切な方法を選びます。USP <1663>・<1664> も、すべての製品に共通する特定の前処理方法を指定していません。
揮発性浸出物の分析にも窒素濃縮を使用できますか?
揮発性化合物は窒素とともに失われる可能性があるため、原則として慎重な検討が必要です。対象成分と回収率を確認し、必要に応じてヘッドスペースGC-MSなど、濃縮を伴わない別の分析経路を設けます。
抽出液は完全に乾固させるべきですか?
一律には決められません。乾固が必要なメソッドもありますが、揮発損失、容器表面への吸着、酸化、再溶解不良などが起こる可能性があります。所定液量までの濃縮と乾固後の再溶解を比較し、回収率と再現性に基づいて決定します。
ウォーターバスとドライバスはどちらが適していますか?
ウォーターバスはさまざまな容器形状に熱を伝えやすく、N-EVAPの柔軟性を活かせます。ドライバスは水を使用せず、特定の容器を安定して加熱したい運用に適しています。容器サイズ、必要温度、清掃・汚染管理、試料数をもとに選択します。
N-EVAP、MICROVAP、MULTIVAPのどれを選べばよいですか?
異なる容器や試料条件を扱う場合はN-EVAP、少量試料や96ウェルプレートはMICROVAP、同一容器を用いる多数試料の定型処理はMULTIVAPが主な候補です。実際の選定には容器寸法、液量、溶媒、処理本数、温度条件の確認が必要です。
窒素エバポレーターを導入すれば規制・規格に適合できますか?
装置の導入だけで規制・規格への適合が決まるわけではありません。試験目的に沿ったメソッド設計、バリデーションまたは妥当性確認、回収率、ブランク、検出限界、定量限界、記録管理などを含む試験全体の管理が必要です。
装置選定の相談時には、どのような情報が必要ですか?
容器の種類・外径・長さ、1回の処理本数、初期液量と目標最終液量、溶媒、希望温度、腐食性の有無、1日の処理バッチ数、窒素ガス供給条件をご共有ください。試験条件に合うシリーズとオプションをご提案します。
E&L試験に適した窒素エバポレーターをご提案します
抽出物・浸出物試験では、分析装置の性能だけでなく、濃縮工程における回収率、ブランク、再現性、処理能力まで考慮する必要があります。
オレンジサイエンスでは、試料数、容器サイズ、溶媒、目標液量、運用方法を確認し、Organomation社のN-EVAP、MICROVAP、MULTIVAPから研究・試験フローに適した構成をご提案します。
E&L試験のサンプル前処理や窒素エバポレーターの選定について、お気軽にお問い合わせください。
参考資料
Organomation社 窒素エバポレーターの製品ライン
N-EVAP
N-EVAPは、小規模から中規模のサンプル数を扱う研究室・検査室に適した窒素エバポレーターです。各サンプル位置でガス流量を調整できるモデルもあり、サンプル量や容器サイズが異なる場合にも柔軟に対応しやすい点が特長です。

MULTIVAP
MULTIVAPは、多検体処理に適した窒素エバポレーターです。同一条件で多数のサンプルを並行処理したい検査機関、研究所に適しています。ルーチンで多数検体を扱うワークフローに有効です。

MICROVAP
MICROVAPは、小容量サンプルやマイクロプレート形式の処理に対応するコンパクトな窒素エバポレーターです。少量サンプルの濃縮や、研究用途での小スケール前処理に適しています。

Organomation - 窒素エバポレーター
オレンジサイエンスでは世界的に有名なOrganomation社の窒素エバポレーターを取り扱っています。Organomation社は、窒素ブローダウン技術を中心とした窒素エバポレーター・窒素ブローダウン蒸発装置を専門としている機器開発メーカーです。1959年に設立され、60年以上にわたり、世界中の研究・試験機関向けに窒素エバポレーター・窒素蒸発装置を提供してきました。Organomation社の高品質な窒素エバポレーター装置は、世界中で信頼性が高く、メンテナンスの手間がかからない実験装置であると高く評価されています。また、耐用年数が長いため、今日の多忙な研究室にとって、非常に費用対効果の高いソリューションとなっています。
窒素エバポレーターとは、分析用サンプルの前処理によく使用される実験装置です。環境試験、農業、食品・飲料、医薬、品質保証、科学捜査、オイル・グリースなど、様々な業界で使用されており、質量分析を行う前にサンプルを乾燥・濃縮するために使用されます。試料は窒素エバポレーターに充填され、窒素ブローダウンが、時には熱と併用されながら、試料の水分を除去するために使用されます。
Organomationの卓上型窒素エバポレーターは、窒素ガスの穏やかな流れをサンプルに直接供給します。一定のガス流は、蒸気が飽和した空気層を押し流し、蒸気が液体に戻るのを防ぎます。これにより、過剰な溶媒蒸気の量が減少し、圧力が下がり、サンプルがより速く蒸発することが可能になります。これは、少量、揮発性、半揮発性のサンプルには特に重要です。
窒素ブローダウンは消耗品を必要としない方法であり、サンプルに非常に優しく、代替オプションと比較して非常に手頃な価格です。
Organomationは、N-EVAPライン、MULTIVAPライン、MICROVAPラインの3つの主要製品ラインを通じて、少量サンプル用の窒素ブローダウン蒸発器の多くのバリエーションを提供しています。
N-EVAP
N-EVAPは調整可能な窒素ブローダウン技術を利用しており、窒素ガスを無駄にすることなく、サンプルへの窒素フローを完全にコントロールできます。柔軟性がN-EVAPの特徴です。他の少量サンプルエバポレーターと異なり、N-EVAPは、別々のヒートブロックを必要とせず、一度に数種類のバイアルやチューブを保持することができます。非加熱モデルだけでなく、ウォーターバスまたはドライビーズ付きの加熱モデルもあります。

MULTIVAP
MULTIVAPは、一度に多数のサンプルのバッチ濃縮に一貫性を提供します。チューブは、加熱された特注アルミブロックまたはウォーターバスに設置されます。窒素分配マニホールドはユニットとして昇降し、1回の動作で全サンプルへの蒸発を開始または停止します。

MICROVAP
MICROVAPは、96ウェルマイクロプレートや小ロット用に設計されたコンパクトな装置で、ライフサイエンスや製薬業界のお客様によく使用されています。サンプルは、サンプルチューブに合うように特注加工された加熱アルミニウムブロックに収まります。常温での蒸発用に、加熱なしのモデルもあります。

窒素ブローダウン蒸発器は、少量のサンプルや大量のサンプルの蒸発、複数のサンプル前処理方法の同時実行を可能にすることで、ラボに利益をもたらします。
動画
時間計算・溶媒除去方法判別ツール
Organomation社の日本語Webサイトでは溶媒除去に関する時間計算ツール・溶媒除去方法判別ツールを用意しています。手作業で処理していた濃縮除去の時間を濃縮器を使うことでどれだけ時間短縮できるか、ラボに必要な溶媒除去方法、濃縮器が必要か、など、いくつかの質問に答えるだけですぐに回答が得られます。ぜひご活用ください。
Organomationの窒素エバポレーターの違い
Organomation社は、窒素ブローダウン技術を中心としたラボ用窒素エバポレーターのメーカーです。N-EVAP、MICROVAP、MULTIVAPの3つの主要なブローダウン製品ラインがあります。各製品ラインは、容量、制御、機能が異なるため、さまざまな用途に対応できるように設計されています。ここでは、各エバポレーターの主な違いを説明し、どのエバポレーターがお客様のラボに最適かを判断できるようにします。

加熱媒体

全てのエバポレーターには加熱機能が標準装備されていますが、小さなサンプルや熱に敏感なサンプルを扱う場合は、非加熱タイプも選択できます。加熱オプションが必要な場合は、各ユニットで使用される加熱媒体を知ることが重要です。
N-EVAP
全ユニットにウォーターバスが標準装備されています。6、12、24ポジションのN-EVAPには、アルミビーズまたはガラスビーズを使用したドライバスのオプションがあります。ウォーターバスとドライバスの違いと、それぞれの利点を生かすアプリケーションについてご覧ください。
MICROVAP
すべてのユニットがアルミニウム製ヒートブロックを使用しています。15ポジションと24ポジションのMICROVAPには、チューブやバイアル用の特注ドリル付きアルミインサートも付属しています。
MULTIVAP
64ポジションと100ポジションのMULTIVAPを除き、カスタムドリルアルミヒートブロックを使用しています。
サンプルサイズと容量

各ユニットには、対応可能なサンプルサイズの範囲があります。この範囲内で複数のチューブサイズを保持できるように設計されているエバポレーターもあれば、1つのチューブサイズしか保持できないように設計されているエバポレーターもあります。エバポレーターを選択する前に、ご希望のチューブサイズと容量を把握しておくことが重要です。
N-EVAP
すべてのN-EVAPエバポレーターは、外径10~30mmのチューブに対応します。これらの装置には、一度に複数のサイズのチューブを保持できるユニークなスプリングアシストサンプルホルダーがあります。6~45のサンプルポジションのオプションがあり、小規模から中規模のバッチを扱う場合に最適です。
MICROVAP
マイクロプレートと小バッチの試験管の両方に対応します。マイクロプレート用には、96ウェルプレート1枚または3枚を収納できるシングルプレートユニットとトリプルプレートユニットがあります。試験管用には、小~中サイズの試験管用に設計された15ポジションまたは24ポジションのモデルがあります。試験管用MICROVAPは、1~2本の試験管サイズに最適です。試験管MICROVAPには、1本の試験管サイズに適合するよう特注で穴あけされたインサートが1セット標準装備されています。2本目のチューブサイズを使用する場合は、2セット目のカスタムインサートを購入できます。
MULTIVAP
MULTIVAPユニットは、1-2サイズのチューブのみを扱う場合に理想的ですが、装置モデルにより幅広いチューブサイズ(外径10-30 mm)に対応できます。ドライブロックモデルには1本のチューブサイズに適合する特注の穴あきヒートブロックが付属し、ウォーターバスモデルには1本のチューブサイズに適合する特注の穴あきラックが付属します。2本目のチューブサイズを使用する場合は、2本目のヒートブロックまたはラックを購入することができます。
ガス流量制御

窒素エバポレーターにとって、ガス制御は非常に重要な機能です。エンドユーザーによっては、各サンプル位置でのガス流量制御が便利な場合もあれば、全サンプル位置のガス流量を一度に調整したい場合もあります。
N-EVAP
各サンプルポジションには個別のバルブがあり、サンプルのサイズや量に応じてガスの流量を調整できます。また、異なるチューブの高さに対応できるよう、各ニードルの位置を調整できます。
MICROVAP・MULTIVAP
これらのブローダウンユニットはどちらも、すべてのニードルが1つのマニホールドに接続されている同じ設計です。これにより、1つのスイッチですべてのサンプル位置へのガスフローを開始および停止できます。エバポレーションセッション中にすべてのサンプルポジションを使用しない場合、MULTIVAPにはマニホールドにトグルスイッチがあり、各列へのガスフローを停止して窒素ガスを節約することができます。
デジタル制御

タイマーや温度制御システムなどのデジタル制御を搭載することで、エンドユーザーはより柔軟で高度な設定を行うことができますが、エンドユーザーの中には、必要な機能と設定だけが搭載された、よりシンプルな機器を好む方もいます。
N-EVAP
6、12、24ポジションのN-EVAPにはデジタル制御装置は付属していませんが、34および45ポジションのN-EVAPには、温度制御装置とガスおよびヒート用のタイマーが付いたサイドコントロールボックスが付属しています。
MICROVAP
すべてのMICROVAPユニットには、LEDディスプレイ付きデジタル温度コントローラーがバスケースに直接組み込まれています。
MULTIVAP
すべてのMULTIVAPユニットには、デジタル温度コントローラーとガスおよびヒート用タイマーがバスケースに直接組み込まれています。
Organomation社の窒素エバポレーターはすべて、エンドユーザーを念頭に置いてシンプルに設計されています。各製品ラインは、ブローダウン技術という基本的な要素は同じですが、わずかに異なるニーズや用途に対応するためのものです。
PFASサンプル前処理におけるOrganomationエバポレーターの活用

サンプル濃縮の役割
PFASサンプル前処理における極めて重要な段階の一つは、サンプルの濃縮です。濃縮は、しばしば微量レベルで存在するPFASの検出を強化するために不可欠です。特に、水、土壌、生物学的サンプルのような複雑なマトリクスを扱う場合、効果的な濃縮方法は極めて重要です。
Organomationエバポレーター: EPAメソッド533、537.1、および1633のソリューション
Organomationエバポレーターは、EPAメソッド533、537.1、および1633に合わせてPFASサンプルを濃縮するための効率的で信頼性の高いソリューションを提供します。これらのメソッドは、さまざまなマトリックス中のPFAS分析の規制枠組みに不可欠であり、効果的なサンプル濃縮は重要な要件です。
EPAメソッド533
EPAメソッド533は、飲料水中の短鎖PFASの分析に重点を置いています。このメソッドでは、低レベルのPFASを検出するために水サンプルを濃縮する必要があります。Organomationのエバポレーター、特にN-EVAP窒素エバポレーターは、水性サンプルの一貫した迅速な蒸発を提供するように設計されています。穏やかな窒素の流れと制御された加熱を利用することで、これらの蒸発器は、揮発性PFAS化合物の損失を引き起こすことなく、サンプル量を効率的に減少させます。
EPAメソッド537.1
EPAメソッド537.1は、メソッド533と比較して、より広範な化合物を含む飲料水中のPFASを測定することを目的としています。このメソッドでは、その感度要件を満たすための正確な濃縮技術の必要性も強調されています。Organomationのエバポレーターは、調製プロセス全体を通してPFASの完全性と濃度を維持するために重要な、均一なサンプル減少を保証します。調整可能な窒素流量と温度制御機能は、さまざまなサンプルサイズと種類を扱うのに特に有益です。
EPAメソッド1633
EPAメソッド1633は、廃水、地表水、バイオソリッド、魚組織など、水以外のマトリックスにおけるPFAS分析に対応しています。これらのサンプルの複雑さを考えると、効果的な濃縮がさらに重要になります。OrganomationのMULTIVAPエバポレーターは、大量のサンプルや複数のサンプルを同時に取り扱うのに理想的です。これらのエバポレーターは、メソッド1633に規定された必要な検出下限を達成するために不可欠な、制御された効率的な蒸発を提供することにより、複雑な環境サンプルの濃縮を容易にします。
NITRO-GEN™ 窒素発生装置
NITRO-GEN™は、既存の圧縮空気供給と組み合わせて高純度窒素をオンデマンドで生成する窒素発生装置です。
ガスボンベや液体窒素デュワーへの依存を減らし、窒素エバポレーター運用に必要な安定した窒素供給を支援します。

アプリケーション
関連コンテンツ
世界中で信頼性が高く高品質の窒素エバポレーター
ご用命はオレンジサイエンスまで



