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プロテオミクスのサンプル前処理を効率化する窒素エバポレーター

5 日前
読了時間: 21分

プロテオミクスでは、質量分析計の性能だけでなく、測定前のサンプル前処理もデータの品質を支える重要な要素です。組織、細胞、血清・血漿などから得たタンパク質やペプチドをLC-MS/MSなどで解析するためには、抽出、還元・アルキル化、酵素消化、精製・脱塩、濃縮、再溶解といった工程を、研究目的と試料に合わせて設計する必要があります。

Organomation社の窒素エバポレーターは、サンプル表面へ窒素ガスを吹き付け、前処理で使用した溶媒を除去してサンプルを濃縮または乾燥する装置です。試験管やバイアル、マイクロプレート内の複数サンプルを並列処理でき、室温または制御した加熱条件での窒素ブローダウンに対応します。

特に、固相抽出(SPE)や脱塩後のペプチド溶出液、分画後のサンプル、質量分析前に溶媒組成や濃度を整えたいサンプルの調製に利用できます。


プロテオミクスの前処理条件に合う装置をご提案します


サンプル数、容器、初期液量、使用溶媒、許容温度、目標とする終点をお知らせください。オレンジサイエンスが適した機種と仕様の選定をサポートします。


窒素エバポレーター




プロテオミクスにおけるサンプル前処理とは

プロテオミクスのサンプル前処理とは、生体試料から分析対象となるタンパク質またはペプチドを取り出し、使用する分析法に適した状態へ整える一連の工程です。Web上では「サンプル調整」と表記されることもありますが、研究・分析分野では「サンプル調製」という表現が一般的です。


ボトムアッププロテオミクスの代表的な流れには、次の工程が含まれます。

  1. 試料の採取・保存:採取後の変化や分解を抑え、比較可能な状態を保ちます。

  2. 破砕・溶解・タンパク質抽出:細胞や組織からタンパク質を回収します。

  3. 還元・アルキル化・酵素消化:タンパク質を解析可能なペプチドへ変換します。

  4. 精製・脱塩・濃縮・分画:LC-MS/MSを妨害し得る成分を減らし、分析に適した濃度と複雑さへ調整します。

  5. 再溶解・質量分析:乾燥または濃縮したサンプルをLC-MSに適した溶媒へ再溶解し、測定します。


窒素エバポレーターが主に担うのは、抽出、精製・脱塩、分画などの後に行う溶媒除去、濃縮、乾燥、溶媒置換のための前段階です。すべてのプロテオミクス手法に必須の装置ではありませんが、プロトコル内に溶媒除去工程がある場合、複数サンプルをまとめて処理する選択肢になります。



窒素エバポレーターは前処理のどこで使えるのか

使用する工程

主な目的

代表的な使い方

抽出・沈殿後

回収画分から有機溶媒を除去する

アセトニトリルなどを含む回収液を乾燥または所定量まで濃縮し、次工程のバッファーへ再溶解する

酵素消化・脱塩後

ペプチド溶出液をLC-MS用に整える

SPEなどから有機溶媒で溶出したペプチドを乾燥し、ギ酸を含む水系溶媒など、測定条件に適した液へ再溶解する

分画後

複数画分を並列処理する

各画分の溶媒を除去し、一定量の溶媒で再溶解して分析へ進める

多検体ワークフロー

手作業と待ち時間を集約する

同一プロトコルの試験管、バイアルまたはウェルを同時に処理する


乾固まで行うか、一定量を残して濃縮するかは、対象分子、溶媒、次工程、回収率の要件によって異なります。特に微量ペプチドや再溶解しにくい試料では、過度な乾燥を前提とせず、実試料または代表試料で回収率と再現性を確認することが重要です。



窒素ブローダウンで溶媒の蒸発を促進する仕組み

液体の上には、蒸発した溶媒を含む気相の層が形成されます。窒素エバポレーターはサンプル表面へ連続的にガスを供給し、この溶媒蒸気を含む層を移動させることで、液相から気相への溶媒移動を促進します。必要に応じて加熱を組み合わせることで、さらに蒸発を進めることも可能です。

実際の蒸発時間とサンプルへの影響は、次の条件によって変わります。

  • 溶媒の種類と組成

  • 初期液量と目標終点

  • 容器の内径、形状、材質

  • ガス流量とニードル先端から液面までの距離

  • サンプル温度と周囲温度

  • サンプル中の塩、界面活性剤、添加剤、マトリックス


そのため、単にガス流量や温度を高くするのではなく、飛散、局所的な濃縮、過乾燥、再溶解性への影響を含めて条件を最適化します。



プロテオミクスのサンプル調製で期待できる利点

複数サンプルを並列処理

試験管、バイアル、マイクロプレート内の複数サンプルへ同時に窒素ガスを供給できます。サンプル数が増えるプロテオミクス研究やコアラボでは、逐次処理を減らし、前処理工程をまとめやすくなります。


室温または加熱条件を選択

Organomation社には、加熱機能を備えたモデルに加え、室温での蒸発に対応する非加熱仕様があります。熱の影響を考慮したい試料では室温条件を検討でき、蒸発時間を短縮したい場合には、試料と溶媒に適した範囲で加熱条件を設定できます。


乾燥後に溶媒と濃度を組み直せる

有機溶媒を含む溶出液を除去した後、LC-MSの初期移動相などに適した溶媒で再溶解できます。再溶解量を一定にすることで、下流分析に合わせたサンプル濃度の調整にも利用できます。


処理中のサンプルを目視確認

開放型の窒素ブローダウン装置では、各容器内の液量を確認しながら処理できます。終点を目視で管理する運用では、ニードル位置とガス流量を含む標準操作手順を定めることで、担当者間のばらつきを抑えやすくなります。


窒素ブローダウンを採用するだけで、タンパク質やペプチドの回収率、完全性、分析再現性が自動的に保証されるわけではありません。温度、流量、処理時間、容器、再溶解条件を含むメソッド全体の検証が必要です。



プロテオミクス用途に合わせて選べるOrganomation社の製品

製品シリーズ

主な特長

適した前処理の例

異なるサイズの試験管・バイアルを同時に保持可能。各ポジションでガス流量とニードル位置を調整できるモデルを展開

サンプル量や容器が混在する小~中規模バッチ、ポジションごとに流量を調整したい研究

多数の類似サンプルを一括処理するバッチ式。ラインアップは少数のビーカーから最大100本の小型バイアルまで対応

多検体のペプチド溶出液、分画サンプル、共通条件で処理するルーチン前処理

微量遠心チューブ、小型バイアル、96ウェルプレート向けのコンパクトなシリーズ。1枚または3枚のプレートに対応するモデルを展開

少量サンプル、プレートベースの前処理、ライフサイエンス・製薬分野の多検体処理

N-EVAPは容器やサンプル条件への柔軟性、MULTIVAPは同条件の多数検体のバッチ処理、MICROVAPは小容量チューブやマイクロプレートでの処理を重視する場合に検討しやすいシリーズです。実際の適合性は、容器寸法、液量、溶媒、必要な温度範囲、ガス供給条件、オプション構成によって確認します。






プロテオミクス施設でのMULTIVAP使用例

Organomation社の公式事例では、米国MD Anderson Cancer CenterのProteomics Facilityが、主にがん研究の質量分析用サンプルを調製するため、64ポジションのMULTIVAPを使用しています。


プロテオミクス施設でのMULTIVAP使用例

同施設では対象試料への熱の影響を考慮し、蒸発を室温で行っていました。処理中に試験管内を確認できる点が、前処理のモニタリングに役立つと紹介されています。需要の増加に対応するため2台目のMULTIVAPが導入され、日常的な前処理に使用されています。


プロテオミクスのコア施設において、室温での多検体溶媒除去と処理状況の確認にMULTIVAPが組み込まれている具体的な事例です。



再現性の高い前処理条件を設計する5つのステップ

1.分析対象と工程を明確にする

扱うのが未消化タンパク質、消化ペプチド、濃縮画分、SPE溶出液のどれかを確認します。窒素乾燥を行う位置によって、許容温度や再溶解条件が変わります。


2.溶媒と容器を確認する

溶媒の種類と混合比、初期液量、容器の外径・長さ・材質、ウェルプレートの種類を確認します。装置、ラック、ヒートブロック、ニードルの適合性を事前に確認します。


3.温度・流量・ニードル位置を設定する

試料の安定性を優先する場合は室温から検討し、必要に応じて許容範囲内で加熱します。ガス流量とニードル位置は、液面の乱れや飛散を避けながら蒸発を進められる条件に調整します。


4.終点を定義してモニタリングする

「完全乾燥」「ほぼ乾燥」「残液量○µL」など、プロトコル上の終点を明確にします。初期液量、処理時間、最終状態を記録し、サンプル間の条件をそろえます。


5.回収率とLC-MSデータで検証する

再溶解後の回収率だけでなく、ペプチド同定数、ピーク面積、内部標準、変動係数、キャリーオーバーなど、研究目的に合う指標で前処理工程を評価します。



導入前に確認したい項目

  • 1バッチあたりのサンプル数

  • 試験管、バイアル、プレートの種類と正確な寸法

  • 1検体あたりの初期液量と目標液量

  • 単一溶媒または混合溶媒の種類と比率

  • サンプルが許容できる最高温度

  • 乾固、濃縮、溶媒置換のどれを行うか

  • 各ポジションの個別流量調整が必要か

  • タイマーや自動停止が必要か

  • 窒素供給源、必要流量、設置場所、局所排気の条件

  • 酸性・腐食性溶液への対応が必要か


これらの情報がそろうと、必要以上に大きな装置を選ぶことなく、現在のワークフローと将来の検体数に合う仕様を検討しやすくなります。



よくある質問

プロテオミクスでは、どのサンプルにも窒素エバポレーターを使用できますか?

いいえ。窒素エバポレーターは、プロトコルに溶媒除去または濃縮工程がある場合に使用する選択肢です。未消化タンパク質、消化ペプチド、修飾ペプチド、複合体などでは乾燥後の挙動が異なるため、対象試料ごとに回収率、再溶解性、安定性を確認してください。


窒素エバポレーターはタンパク質とペプチドのどちらに使えますか?

査読論文では、タンパク質沈殿後の回収画分や、トリプシン消化後のペプチド溶液を窒素気流下で乾燥した例が報告されています。ただし、使用できるかどうかは分子の性質と前処理プロトコルによって決まります。特に未消化タンパク質では、乾燥後の凝集や再溶解性も含めた事前評価が必要です。


熱に配慮が必要なサンプルも処理できますか?

Organomation社には室温で蒸発できる非加熱仕様があります。MD Anderson Cancer Centerのメーカー事例でも、対象試料への熱の影響を考慮して64ポジションMULTIVAPを室温で使用しています。ただし、室温処理で試料の完全性が保証されるわけではないため、許容時間と回収率を含めて条件を検証してください。


乾固と濃縮のどちらに向いていますか?

どちらにも利用できます。完全乾燥後に別の溶媒へ再溶解する方法と、所定量を残して濃縮する方法があります。微量試料では過乾燥や容器表面への吸着が回収に影響する可能性があるため、目標終点を明確にして運用します。


N-EVAP、MULTIVAP、MICROVAPはどのように選びますか?

異なる容器や液量を同時に扱い、ポジションごとにガス流量を変えたい場合はN-EVAP、多数の類似サンプルを共通条件で処理したい場合はMULTIVAP、微量遠心チューブや96ウェルプレートを使う場合はMICROVAPが主な候補です。最終的には検体数、容器寸法、溶媒、温度、必要な処理時間から選定します。


遠心エバポレーターと窒素エバポレーターのどちらが適していますか?

一律に優劣は決められません。窒素ブローダウンは処理中の液量を確認しやすく、容器や検体数に合うマニホールドを選べます。遠心エバポレーターは密閉性や真空を利用した処理が適する場合があります。対象分子、溶媒、検体数、温度、回収率、設置環境、日常操作を比較して選定してください。


安全に使用するための注意点はありますか?

使用溶媒のSDS、装置の取扱説明書、施設の高圧ガス・局所排気・酸欠防止に関する手順に従ってください。揮発した溶媒を適切に排気し、窒素による酸素濃度低下が起こらない環境で使用します。装置と接触部材の耐溶媒性も事前に確認してください。



プロテオミクスのサンプル前処理に適した装置選定をサポート

プロテオミクスの前処理では、同じ「溶媒除去」であっても、試料、容器、処理数、許容温度、目標終点によって適した装置構成が変わります。

オレンジサイエンスでは、Organomation社のN-EVAPMULTIVAPMICROVAPから、研究室のサンプル前処理に適した機種とオプションをご提案します。既存プロトコルへの導入、検体数の増加、試験管からマイクロプレートへの移行などについてもご相談ください。








Organomation社 窒素エバポレーターの製品ライン


N-EVAP

N-EVAPは、小規模から中規模のサンプル数を扱う研究室・検査室に適した窒素エバポレーターです。各サンプル位置でガス流量を調整できるモデルもあり、サンプル量や容器サイズが異なる場合にも柔軟に対応しやすい点が特長です。



N-EVAPシリーズ




MULTIVAP

MULTIVAPは、多検体処理に適した窒素エバポレーターです。同一条件で多数のサンプルを並行処理したい検査機関、研究所に適しています。ルーチンで多数検体を扱うワークフローに有効です。



MULTIVAPシリーズ




MICROVAP

MICROVAPは、小容量サンプルやマイクロプレート形式の処理に対応するコンパクトな窒素エバポレーターです。少量サンプルの濃縮や、研究用途での小スケール前処理に適しています。


MICROVAPシリーズ










Organomation - 窒素エバポレーター


オレンジサイエンスでは世界的に有名なOrganomation社の窒素エバポレーターを取り扱っています。Organomation社は、窒素ブローダウン技術を中心とした窒素エバポレーター・窒素ブローダウン蒸発装置を専門としている機器開発メーカーです。1959年に設立され、60年以上にわたり、世界中の研究・試験機関向けに窒素エバポレーター・窒素蒸発装置を提供してきました。Organomation社の高品質な窒素エバポレーター装置は、世界中で信頼性が高く、メンテナンスの手間がかからない実験装置であると高く評価されています。また、耐用年数が長いため、今日の多忙な研究室にとって、非常に費用対効果の高いソリューションとなっています。

 

窒素エバポレーターとは、分析用サンプルの前処理によく使用される実験装置です。環境試験、農業、食品・飲料、医薬、品質保証、科学捜査、オイル・グリースなど、様々な業界で使用されており、質量分析を行う前にサンプルを乾燥・濃縮するために使用されます。試料は窒素エバポレーターに充填され、窒素ブローダウンが、時には熱と併用されながら、試料の水分を除去するために使用されます。

Organomationの卓上型窒素エバポレーターは、窒素ガスの穏やかな流れをサンプルに直接供給します。一定のガス流は、蒸気が飽和した空気層を押し流し、蒸気が液体に戻るのを防ぎます。これにより、過剰な溶媒蒸気の量が減少し、圧力が下がり、サンプルがより速く蒸発することが可能になります。これは、少量、揮発性、半揮発性のサンプルには特に重要です。

窒素ブローダウンは消耗品を必要としない方法であり、サンプルに非常に優しく、代替オプションと比較して非常に手頃な価格です。

Organomationは、N-EVAPライン、MULTIVAPライン、MICROVAPラインの3つの主要製品ラインを通じて、少量サンプル用の窒素ブローダウン蒸発器の多くのバリエーションを提供しています。


N-EVAP

N-EVAPは調整可能な窒素ブローダウン技術を利用しており、窒素ガスを無駄にすることなく、サンプルへの窒素フローを完全にコントロールできます。柔軟性がN-EVAPの特徴です。他の少量サンプルエバポレーターと異なり、N-EVAPは、別々のヒートブロックを必要とせず、一度に数種類のバイアルやチューブを保持することができます。非加熱モデルだけでなく、ウォーターバスまたはドライビーズ付きの加熱モデルもあります。


N-EVAP




MULTIVAP

MULTIVAPは、一度に多数のサンプルのバッチ濃縮に一貫性を提供します。チューブは、加熱された特注アルミブロックまたはウォーターバスに設置されます。窒素分配マニホールドはユニットとして昇降し、1回の動作で全サンプルへの蒸発を開始または停止します。



MULTIVAP




MICROVAP

MICROVAPは、96ウェルマイクロプレートや小ロット用に設計されたコンパクトな装置で、ライフサイエンスや製薬業界のお客様によく使用されています。サンプルは、サンプルチューブに合うように特注加工された加熱アルミニウムブロックに収まります。常温での蒸発用に、加熱なしのモデルもあります。



MICROVAP




窒素ブローダウン蒸発器は、少量のサンプルや大量のサンプルの蒸発、複数のサンプル前処理方法の同時実行を可能にすることで、ラボに利益をもたらします。



動画




時間計算・溶媒除去方法判別ツール

Organomation社の日本語Webサイトでは溶媒除去に関する時間計算ツール・溶媒除去方法判別ツールを用意しています。手作業で処理していた濃縮除去の時間を濃縮器を使うことでどれだけ時間短縮できるか、ラボに必要な溶媒除去方法濃縮器が必要か、など、いくつかの質問に答えるだけですぐに回答が得られます。ぜひご活用ください。







Organomationの窒素エバポレーターの違い

Organomation社は、窒素ブローダウン技術を中心としたラボ用窒素エバポレーターのメーカーです。N-EVAP、MICROVAP、MULTIVAPの3つの主要なブローダウン製品ラインがあります。各製品ラインは、容量、制御、機能が異なるため、さまざまな用途に対応できるように設計されています。ここでは、各エバポレーターの主な違いを説明し、どのエバポレーターがお客様のラボに最適かを判断できるようにします。



Organomationの窒素エバポレーターの違い


加熱媒体

加熱媒体

全てのエバポレーターには加熱機能が標準装備されていますが、小さなサンプルや熱に敏感なサンプルを扱う場合は、非加熱タイプも選択できます。加熱オプションが必要な場合は、各ユニットで使用される加熱媒体を知ることが重要です。


N-EVAP

全ユニットにウォーターバスが標準装備されています。6、12、24ポジションのN-EVAPには、アルミビーズまたはガラスビーズを使用したドライバスのオプションがあります。ウォーターバスとドライバスの違いと、それぞれの利点を生かすアプリケーションについてご覧ください。


MICROVAP

すべてのユニットがアルミニウム製ヒートブロックを使用しています。15ポジションと24ポジションのMICROVAPには、チューブやバイアル用の特注ドリル付きアルミインサートも付属しています。


MULTIVAP

64ポジションと100ポジションのMULTIVAPを除き、カスタムドリルアルミヒートブロックを使用しています。



サンプルサイズと容量


サンプルサイズと容量

各ユニットには、対応可能なサンプルサイズの範囲があります。この範囲内で複数のチューブサイズを保持できるように設計されているエバポレーターもあれば、1つのチューブサイズしか保持できないように設計されているエバポレーターもあります。エバポレーターを選択する前に、ご希望のチューブサイズと容量を把握しておくことが重要です。


N-EVAP

すべてのN-EVAPエバポレーターは、外径10~30mmのチューブに対応します。これらの装置には、一度に複数のサイズのチューブを保持できるユニークなスプリングアシストサンプルホルダーがあります。6~45のサンプルポジションのオプションがあり、小規模から中規模のバッチを扱う場合に最適です。


MICROVAP

マイクロプレートと小バッチの試験管の両方に対応します。マイクロプレート用には、96ウェルプレート1枚または3枚を収納できるシングルプレートユニットとトリプルプレートユニットがあります。試験管用には、小~中サイズの試験管用に設計された15ポジションまたは24ポジションのモデルがあります。試験管用MICROVAPは、1~2本の試験管サイズに最適です。試験管MICROVAPには、1本の試験管サイズに適合するよう特注で穴あけされたインサートが1セット標準装備されています。2本目のチューブサイズを使用する場合は、2セット目のカスタムインサートを購入できます。


MULTIVAP

MULTIVAPユニットは、1-2サイズのチューブのみを扱う場合に理想的ですが、装置モデルにより幅広いチューブサイズ(外径10-30 mm)に対応できます。ドライブロックモデルには1本のチューブサイズに適合する特注の穴あきヒートブロックが付属し、ウォーターバスモデルには1本のチューブサイズに適合する特注の穴あきラックが付属します。2本目のチューブサイズを使用する場合は、2本目のヒートブロックまたはラックを購入することができます。



ガス流量制御

ガス流量制御

窒素エバポレーターにとって、ガス制御は非常に重要な機能です。エンドユーザーによっては、各サンプル位置でのガス流量制御が便利な場合もあれば、全サンプル位置のガス流量を一度に調整したい場合もあります。



N-EVAP

各サンプルポジションには個別のバルブがあり、サンプルのサイズや量に応じてガスの流量を調整できます。また、異なるチューブの高さに対応できるよう、各ニードルの位置を調整できます。

MICROVAP・MULTIVAP

これらのブローダウンユニットはどちらも、すべてのニードルが1つのマニホールドに接続されている同じ設計です。これにより、1つのスイッチですべてのサンプル位置へのガスフローを開始および停止できます。エバポレーションセッション中にすべてのサンプルポジションを使用しない場合、MULTIVAPにはマニホールドにトグルスイッチがあり、各列へのガスフローを停止して窒素ガスを節約することができます。


デジタル制御

デジタル制御

タイマーや温度制御システムなどのデジタル制御を搭載することで、エンドユーザーはより柔軟で高度な設定を行うことができますが、エンドユーザーの中には、必要な機能と設定だけが搭載された、よりシンプルな機器を好む方もいます。



N-EVAP

6、12、24ポジションのN-EVAPにはデジタル制御装置は付属していませんが、34および45ポジションのN-EVAPには、温度制御装置とガスおよびヒート用のタイマーが付いたサイドコントロールボックスが付属しています。

MICROVAP

すべてのMICROVAPユニットには、LEDディスプレイ付きデジタル温度コントローラーがバスケースに直接組み込まれています。

MULTIVAP

すべてのMULTIVAPユニットには、デジタル温度コントローラーとガスおよびヒート用タイマーがバスケースに直接組み込まれています。

Organomation社の窒素エバポレーターはすべて、エンドユーザーを念頭に置いてシンプルに設計されています。各製品ラインは、ブローダウン技術という基本的な要素は同じですが、わずかに異なるニーズや用途に対応するためのものです。



PFASサンプル前処理におけるOrganomationエバポレーターの活用


Organomationエバポレーター: EPAメソッド533、537.1、および1633のソリューション

サンプル濃縮の役割

PFASサンプル前処理における極めて重要な段階の一つは、サンプルの濃縮です。濃縮は、しばしば微量レベルで存在するPFASの検出を強化するために不可欠です。特に、水、土壌、生物学的サンプルのような複雑なマトリクスを扱う場合、効果的な濃縮方法は極めて重要です。


Organomationエバポレーター: EPAメソッド533、537.1、および1633のソリューション

Organomationエバポレーターは、EPAメソッド533、537.1、および1633に合わせてPFASサンプルを濃縮するための効率的で信頼性の高いソリューションを提供します。これらのメソッドは、さまざまなマトリックス中のPFAS分析の規制枠組みに不可欠であり、効果的なサンプル濃縮は重要な要件です。


EPAメソッド533
  • EPAメソッド533は、飲料水中の短鎖PFASの分析に重点を置いています。このメソッドでは、低レベルのPFASを検出するために水サンプルを濃縮する必要があります。Organomationのエバポレーター、特にN-EVAP窒素エバポレーターは、水性サンプルの一貫した迅速な蒸発を提供するように設計されています。穏やかな窒素の流れと制御された加熱を利用することで、これらの蒸発器は、揮発性PFAS化合物の損失を引き起こすことなく、サンプル量を効率的に減少させます。


EPAメソッド537.1
  • EPAメソッド537.1は、メソッド533と比較して、より広範な化合物を含む飲料水中のPFASを測定することを目的としています。このメソッドでは、その感度要件を満たすための正確な濃縮技術の必要性も強調されています。Organomationのエバポレーターは、調製プロセス全体を通してPFASの完全性と濃度を維持するために重要な、均一なサンプル減少を保証します。調整可能な窒素流量と温度制御機能は、さまざまなサンプルサイズと種類を扱うのに特に有益です。


EPAメソッド1633
  • EPAメソッド1633は、廃水、地表水、バイオソリッド、魚組織など、水以外のマトリックスにおけるPFAS分析に対応しています。これらのサンプルの複雑さを考えると、効果的な濃縮がさらに重要になります。OrganomationのMULTIVAPエバポレーターは、大量のサンプルや複数のサンプルを同時に取り扱うのに理想的です。これらのエバポレーターは、メソッド1633に規定された必要な検出下限を達成するために不可欠な、制御された効率的な蒸発を提供することにより、複雑な環境サンプルの濃縮を容易にします。



NITRO-GEN™ 窒素発生装置

NITRO-GEN™は、既存の圧縮空気供給と組み合わせて高純度窒素をオンデマンドで生成する窒素発生装置です。

ガスボンベや液体窒素デュワーへの依存を減らし、窒素エバポレーター運用に必要な安定した窒素供給を支援します。


NITRO-GEN™ 窒素発生装置




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