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凍結切片作製をPrecisionary社「コンプレストーム」で、もっと簡単に、正確に

  • Orange Science
  • 7 日前
  • 読了時間: 9分

更新日:6 日前

ビブラトーム技術を進化させた「コンプレストーム」は、凍結を必要とせずに高品質な組織切片を作製可能。


これまでクライオスタットしか選択肢がなかった切片作製に、新たな選択肢が加わります。


従来の凍結切片作製の問題点

「クライオスタットだけが選択肢」だった理由

研究や病理検査で広く使われてきたクライオスタットは、組織を凍結して切片を作製する「凍結切片作製」のための装置です。しかし、その過程には多くの手間と課題が存在します。

クライオスタットの一般的な課題

  • 組織をサクロースに一晩浸漬し、凍結準備に時間がかかる

  • 凍結による氷晶アーティファクトで組織構造が破壊される

  • 切片が脆く、厚みや形状の再現性が低い

  • 低温環境や冷媒設備が必須で、維持コストが高い

  • 装置価格が高価

これまでは「凍結切片=クライオスタット」という構図が固定化していましたが、実際には生体組織や固定組織を扱う研究には不向きな場合も多く見られます。


ビブラトーム技術の進化「コンプレストーム」

コンプレストームとは?

Precisionary社のコンプレストーム(Compresstome)は、従来のビブラトーム技術をベースに、独自の圧縮補助スライス技術(Compression-Assisted Cutting)を採用した革新的な組織切片作製装置です。

クライオスタットとの大きな違い:

  • 凍結不要で生体・固定・凍結組織すべてに対応

  • 組織を保持しながら切断するため、歪み・裂けが極めて少ない

  • 室温で作業可能、冷却設備不要

  • コンパクト(約6kg)で卓上設置可能

  • 導入コストが安価


コンプレストームの4つの強み

① サンプル準備が簡単

クライオスタットではサクロースに一晩浸漬する前処理が必要ですが、コンプレストームなら組織をそのままセットして即スライス可能。前処理時間を大幅に短縮できます。

② どんな組織も切片化できる

コンプレストームは不凍結・凍結・固定試料のすべてに対応。生体スライス実験から免疫染色まで、一台で幅広く活用できます。

③ 組織ダメージが少ない

凍結時に発生する氷晶損傷や組織変形がないため、細胞構造・タンパク質の状態を保ったまま高精度な切片が得られます。電気生理学、カルシウムイメージング、腫瘍薬効試験などにも応用可能です。

④ 導入コスト・維持費が安い

コンプレストームはクライオスタットと比較し安価で、冷却設備も不要。スペース・メンテナンス・電力消費も最小限です。



用途・アプリケーション紹介

幅広い研究分野での応用:

  • 神経科学(脳スライスでの電気生理・カルシウムイメージング)

  • 腫瘍研究(腫瘍スライスを用いた薬剤応答試験)

  • 組織透明化・3Dイメージング(CLARITY、CUBIC、iDISCO)

  • 免疫染色(IHC)

  • 長期臓器スライス培養(Organotypic culture)

これまで「凍結切片」しかできなかった領域に、生体スライスや厚切り切片という新しい選択肢を提供します。


比較表:クライオスタット vs コンプレストーム

比較項目

クライオスタット

コンプレストーム

試料

凍結組織のみ

生・固定・凍結すべて対応

前処理

サクロースに一晩浸漬

ほぼ不要

損傷

氷晶による損傷あり

最小限

環境

冷却室・冷媒が必要

室温で可

切片厚

0.5〜100µm

4〜1000µm

コスト

高額

比較的低コスト

用途

免疫染色中心

生理学・薬理学・透明化など多用途


導入のメリット

  • 凍結切片作製からの脱却

  • クライオスタットの維持コスト削減

  • 1台で複数アプリケーションに対応

  • ラボスペースを有効活用

  • 操作が簡単で教育・トレーニングも容易


凍結切片作製から、もっと自由な切片作製へ。

今こそ「Precisionary社 コンプレストーム」で、研究の効率と精度を高めませんか?








組織切片作製 Precisionary社 Compresstome

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コンプレストーム(Compresstome)は、組織切片作製において従来のクライオスタットやビブラトームよりも高品質・高効率・低損傷なスライス作製を実現する装置です。以下のような用途で幅広く活用されています。



1. 組織構造を保った高精度スライス作製

コンプレストームは、特許技術を採用し、組織をシリコン製チューブでやさしく保持しながら切断でき、切片の歪みや裂けを防ぎます。

主な効果:

  • 組織構造の変形・破壊を最小限に抑制

  • 厚み4〜1000µmまで自由に調整可能

  • 均一で滑らかな断面を持つ高品質な切片が得られる

特に、脳・心臓・肝臓・腫瘍組織など、繊細で軟らかい試料の切片作製に適しています。



2. 生体スライスを用いた機能解析・薬理試験

コンプレストームは、組織を凍結せずに生体のままスライスできるため、 従来のクライオスタットでは不可能だった生理学的機能の保持が可能です。

活用例:

  • 神経活動の電気生理学解析(パッチクランプ、フィールド記録など)

  • カルシウムイメージングや蛍光ライブ観察

  • 腫瘍スライスを用いた抗がん剤応答試験(ex vivo)

→ 生きた状態での薬効評価や神経機能解析を行える点が大きな強みです。



3. 組織透明化・3Dイメージングへの応用

コンプレストームは厚く安定した切片を作れるため、 組織透明化(Clearing)やホールマウント染色など、3D構造解析にも最適です。

具体的な応用分野:

  • CLARITY、CUBIC、iDISCO などの透明化法

  • 共焦点顕微鏡・ライトシート顕微鏡での立体観察

  • 臓器全体の細胞分布解析や神経回路の可視化

→ クライオスタットでは薄すぎて困難な立体的解析が可能になります。



4. 長期スライス培養への応用

切断時の損傷が少ないため、長期の臓器スライス培養(Organotypic Slice Culture)にも活用されています。

特徴:

  • 数日〜数週間の培養に耐える健康なスライス

  • iPS細胞・ES細胞由来組織の培養にも対応

  • 再生医療・創薬研究への応用が拡大中

→ スライス状態での細胞動態や遺伝子発現変化の追跡が可能です。



5. 作業効率とメンテナンス性の高さ

  • 室温下で操作可能(冷却装置不要)

  • 凍結・解凍工程が不要で作業スピードが向上

  • 清掃・保守が容易で、初心者でも扱いやすい

導入面の利点:

  • 卓上サイズ(約6kg)で研究室内設置が容易

  • 5年間保証と技術サポート付き(Precisionary社)


Precisionary社 コンプレストーム

高精度な組織切片作製を支える次世代ビブラトーム


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Precisionary社のコンプレストーム(Compresstome)は、独自の圧縮補助スライス技術により、従来のクライオスタットビブラトームでは実現できなかった高品質な組織切片の作製を可能にした革新的な装置です。凍結を必要とせず、組織をやさしく保持しながら切断することで、歪みや損傷を最小限に抑え、均一で滑らかな断面を得ることができます。生体組織、固定組織、凍結組織に幅広く対応し、神経科学、腫瘍研究、薬理学、組織透明化など、多様な研究分野で活用されています。

コンプレストームは卓上設計で設置が容易、冷却設備を必要としないため、クライオスタットと比較して導入・運用コストを大幅に削減できます。操作性にも優れ、短時間のトレーニングで高精度な切片作製が可能です。充実した技術サポートと長期保証により、研究現場での信頼性と再現性を確保します。

高品質な組織切片を効率的かつ経済的に作製するなら、Precisionary社のコンプレストームが最適な選択です。








組織切片作製ソリューション


Precisionary社のビブラトームを使用して、組織研究用の健康で生存可能な組織スライスを作成します。



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組織研究のための高品質で生存可能な組織スライスの入手

Precisionary Instruments 社のビブラトームは、サンプルの生理学的完全性を維持する正確で生存可能な組織切片を作成するように設計されており、下流の解析において最も信頼性の高いデータを確保します。


高精度振動ミクロトーム

Compresstome® VF-510-0Z は、サンプルの生存性と健全性を保ちながら、薄い組織スライスを作成するように設計されており、脳や肺の組織研究に理想的です。この完全自動システムは、研究で正確な結果を得るために重要な、組織切片の生理的完全性を確実に維持します。


アプリケーション

VF-510-0Zは、正確で迅速な切片作製を実現し、組織・細胞の健全性を保ちながら、組織研究のための最高品質の結果をサポートします。







アプリケーション


実験別


臓器


動物モデル



関連コンテンツ





Compresstome©ビブラトームの利点


アガロース包埋

アガロース包埋とは、Compresstome©振動型マイクロトームで組織切片を切り出す前に、組織試料をアガロース溶液で包埋することです。切片作製にかかる時間はほんのわずかで、より健康的で滑らかな組織スライドを作製できます。


Auto Zero-Z®テクノロジー

振動ヘッドは、Z軸方向の振動をなくすように正確に調整されています。Auto Zero-Z®テクノロジーは、生きた組織サンプルの表面細胞へのダメージを軽減し、薄切片のチャタリングを低減してイメージング結果を向上させます。


豊富なアプリケーション例

Precisionary社は、20年近くにわたり組織スライス装置を専門に扱ってきた会社です。免疫組織学や組織切片の培養、電気生理学や植物研究など、幅広いアプリケーションと引用実績があります。








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