ウイルス感染に関する研究を蛍光顕微鏡で可視化
LumaScopeライブセルイメージング
ウイルス感染に関する研究では、感染前後の細胞を比較するだけでなく、感染に伴って細胞が時間とともにどのように変化するのかを観察することが重要です。
蛍光顕微鏡を用いたライブセルイメージングでは、蛍光タンパク質や蛍光色素などを利用して目的の細胞や分子を可視化し、細胞内で生じる変化を継続的に観察できます。
Etaluma社のLumascope(ルマスコープ)は、培養インキュベーター内に設置できるコンパクトな倒立型蛍光顕微鏡です。
明視野・位相差・3色蛍光による画像取得やタイムラプス撮影に対応し、培養環境を維持しながら細胞の状態や蛍光シグナルの変化を追跡できます。
ウイルス感染に関連した細胞研究をはじめ、細胞増殖、細胞死、タンパク質発現、細胞形態変化など、さまざまなライブセルイメージングに利用できます。

ウイルス感染に関する研究と蛍光顕微鏡
ウイルス感染は、ウイルスと宿主細胞との相互作用によって進行する動的な現象です。
感染に伴って、
細胞の形態が変化する
特定のタンパク質の発現が変化する
細胞増殖が変化する
細胞死が誘導される
蛍光レポーターのシグナルが変化する
など、さまざまな細胞レベルの変化が生じることがあります。
一般的なエンドポイント測定では、実験開始前と一定時間経過後など、限られた時点の情報しか取得できません。
ライブセルイメージングを利用すると、同一の培養系を一定期間観察し、こうした変化が「いつ」「どのように」起こったのかを画像として記録できます。
そのため蛍光顕微鏡は、ウイルス感染に伴う細胞応答や宿主細胞との相互作用を研究するためのイメージング手法として利用されています。
ウイルス感染研究におけるライブセルイメージング
ライブセルイメージングとは、生きた細胞を一定時間または長期間にわたって継続的に観察する方法です。ウイルス感染に関する研究では、目的に応じて蛍光標識や蛍光レポーターなどと組み合わせることで、感染に関連する細胞の変化を時間軸に沿って解析できます。静止画だけでは分からない一連の変化をタイムラプスとして記録できることが、ライブセルイメージングの大きなメリットです。
感染に関連する蛍光シグナルの経時観察
蛍光タンパク質や蛍光色素などを利用した研究系では、目的の蛍光シグナルが時間とともにどのように変化するかを観察できます。単一時点だけではなく複数の時点を連続して記録することで、細胞集団内で生じる時間的な変化を捉えることができます。
宿主細胞の形態変化
感染に伴って細胞の形状、接着状態、広がり方などに変化が生じる研究系では、明視野や位相差による継続的な細胞観察が有用です。蛍光画像と透過光画像を組み合わせることで、蛍光シグナルだけでなく細胞全体の状態も確認できます。
細胞増殖・コンフルエンスの変化
細胞増殖やコンフルエンスを経時的に観察することで、感染条件と非感染条件、または異なる処置条件における細胞集団の変化を比較できます。LumaScopeは細胞増殖やコンフルエンス観察にも利用されています。
細胞死・細胞傷害の観察
ウイルス感染に関連する研究では、感染後の細胞生存性や細胞死が研究対象となる場合があります。蛍光マーカーとライブセルイメージングを組み合わせることで、細胞死に関連するシグナルや細胞形態の変化を経時的に記録することができます。
タンパク質発現のトラッキング
LumaScopeは蛍光タンパク質などを利用したタンパク質発現のトラッキングにも使用できます。宿主細胞側のタンパク質発現や蛍光レポーターの変化など、時間依存的な現象を観察したい研究にも活用できます。
ウイルス感染研究でライブセルイメージングを行うメリット
時間的な変化を捉えられる
固定した細胞を観察する方法では、それぞれのサンプルから特定時点の情報を取得します。
ライブセルイメージングでは同じ培養系を繰り返し観察できるため、細胞が変化していく過程そのものを記録できます。
細胞を培養環境から頻繁に取り出す必要がない
通常の顕微鏡観察では、観察するたびに培養容器をインキュベーターから取り出す必要があります。LumaScopeはコンパクトなため、培養インキュベーター内に設置してライブセルイメージングを行うことができます。細胞をインキュベーター内に維持したまま観察できることは、長期間のタイムラプス撮影に適しています。
蛍光画像と細胞形態を組み合わせて観察
研究目的に応じて、蛍光だけではなく明視野や位相差による観察を組み合わせることができます。蛍光シグナルと細胞形態の両方を確認することで、より多角的に細胞の状態を評価できます。
Etaluma Lumascopeとは
Etaluma社のLumascopeは、コンパクトな倒立型蛍光顕微鏡です。
一般的な大型の顕微鏡システムとは異なり、インキュベーター、安全キャビネット、環境制御ワークステーションなどの限られたスペースにも設置できるよう設計されています。
主な特徴は次のとおりです。
培養インキュベーター内で使用可能
青・緑・赤の3色蛍光観察
明視野観察
位相差観察
タイムラプス撮影
動画撮影
オートフォーカス
Zスタック撮影
多点観察対応モデル
マイクロプレート、ディッシュ、フラスコ、スライドなどに対応
コンパクトな倒立型設計
細胞を培養環境に維持しながら、蛍光画像やタイムラプスデータを取得できることがLumaScopeの大きな特徴です。
インキュベーター内でウイルス感染に伴う細胞変化を観察
長期間のライブセルイメージングでは、細胞をできるだけ安定した培養環境に維持することが重要です。Lumascopeは小型設計のため、一般的な培養インキュベーター内に設置できます。インキュベーター内に顕微鏡を設置することで、観察するたびに培養容器を取り出すのではなく、そのままの環境で画像やタイムラプスを取得できます。数時間から数日間にわたる細胞の変化を観察したい研究に適したシステムです。
※感染性材料を扱う場合は、各研究機関のバイオセーフティ規程、施設要件および研究計画に従って使用してください。
3色蛍光で複数の情報を取得
Lumascopeは青・緑・赤の3色蛍光観察に対応しています。複数の蛍光マーカーを使用する研究では、異なる蛍光チャンネルの画像を取得することで、複数の対象を同じ試料から観察できます。対応可能な蛍光色素や蛍光タンパク質については、Lumascopeのフィルタープロファイルおよび使用する蛍光試薬の励起・蛍光波長をご確認ください。
研究内容や使用予定の蛍光色素が決まっている場合は、オレンジサイエンスまでお問い合わせください。
タイムラプスで感染に伴う細胞変化を記録
Lumascope用ソフトウェアLumaView Proを使用すると、画像、動画、タイムラプスシリーズなどを取得できます。タイムラプス撮影では、一定間隔で画像を取得し、細胞の変化を時間軸に沿って記録できます。
たとえば、
蛍光シグナルの増減
細胞数の変化
コンフルエンスの変化
細胞形態の変化
細胞移動
細胞死
タンパク質発現
などを対象とした研究に活用できます。
定点観察からマルチウェル・多点観察まで
LumaScopeには研究用途に応じたモデルがあります。
LS820|定点ライブセルイメージング

LS820は、3色蛍光、明視野、オートフォーカス、Zスタックに対応したモデルです。
特定の観察位置を継続的に追跡する研究や、インキュベーター内で定点タイムラプスを行いたい研究に適しています。位相差観察にもオプションで対応できます。
LS850|多点・マルチウェル観察

LS850は高速XY自動ステージを搭載した自動ライブセルイメージングモデルです。
3色蛍光、明視野、位相差、オートフォーカス、Zスタックに対応し、複数のウェルや複数位置を自動的に移動しながら画像取得できます。
感染条件、対照条件、処置条件など複数条件を画像ベースで比較する研究や、マイクロプレートを使用した多点観察に適しています。
画像解析による細胞・蛍光シグナルの評価
取得した画像を目視で確認するだけでなく、画像解析を組み合わせることで定量的な評価につなげることもできます。Etalumaでは、画像取得用のLumaView Proに加え、画像解析用ソフトウェアLumaQuantも提供しています。
LumaQuantでは取得した2Dおよび2D+Timeデータを対象として、
Cell Count
Cell Proliferation
Cell Tracking
Nuclei Tracking
Particle Tracking
Phase Cell Tracking
Wound Healing
などの画像解析に対応しています。
研究目的に応じて、画像取得から経時データの解析までを組み合わせることができます。
LumaScopeはウイルスそのものを直接観察する顕微鏡ですか?
一般的なウイルス粒子の多くは、通常の光学顕微鏡の分解能より小さなサイズです。そのためLumaScopeを「ウイルス粒子そのものを無標識で直接観察する顕微鏡」として位置づけるものではありません。
ウイルス研究に蛍光顕微鏡を利用する場合には、研究系に応じた蛍光標識や蛍光レポーターなどを使用して感染に関連するシグナルを可視化したり、感染に伴う宿主細胞の形態、増殖、細胞死、タンパク質発現などを観察したりする用途が中心となります。
個々のウイルス粒子の追跡や超高解像度観察などを目的とする場合には、研究目的に応じた専用のイメージングシステムが必要になる場合があります。
ウイルス感染に関する研究で想定されるLumascopeの用途
Lumascopeは研究デザインに応じて、次のような細胞レベルのイメージングに利用できます。
感染に関連した蛍光レポーターの経時観察
宿主細胞の形態変化
細胞増殖・コンフルエンスの観察
細胞死・細胞傷害の観察
蛍光タンパク質発現のトラッキング
感染条件と対照条件の画像比較
複数条件における細胞応答の比較
長期間のタイムラプス観察
マイクロプレートを使用した多点観察
実際に使用できる観察方法は、細胞種、蛍光マーカー、培養容器、必要倍率、撮影間隔、観察位置数などによって異なります。
研究内容に合わせたLumascopeをご提案します
ウイルス感染に関する研究で必要となる顕微鏡構成は、研究目的によって異なります。
たとえば、
観察したい細胞
観察したい細胞変化
使用する蛍光色素・蛍光タンパク質
必要な蛍光チャンネル
使用する培養容器
必要な倍率
定点観察または多点観察
タイムラプスの観察期間
使用するインキュベーター
などによって適切な構成が変わります。
オレンジサイエンスでは、Etaluma社 Lumascopeの国内販売・製品サポートを行っています。研究内容に合わせてLS820、LS850、対物レンズ、位相差観察、タイムラプス、多点観察などの構成をご提案いたします。
Lumascopeの実機を使用したデモについてもお問い合わせください。
よくある質問
ウイルス感染に関する研究で蛍光顕微鏡はどのように使用されますか?
蛍光標識や蛍光レポーターなどを使用して、感染に関連する細胞内シグナルやタンパク質発現を可視化したり、感染に伴う宿主細胞の状態を観察したりするために使用されます。ライブセルイメージングを利用すると、こうした変化を時間軸に沿って記録できます。
Lumascopeでウイルス粒子を直接見ることはできますか?
一般的なウイルス粒子の多くは通常の光学顕微鏡の分解能より小さいため、LumaScopeをウイルス粒子そのものを無標識で直接観察する顕微鏡として使用するものではありません。蛍光レポーターなどによる感染関連シグナルや、宿主細胞の変化を観察する用途が中心です。
Lumascopeはライブセルイメージングに使用できますか?
はい。Lumascopeはインキュベーター内で使用でき、画像、動画、タイムラプスを取得できます。細胞を培養環境に維持しながら長時間観察できます。
蛍光観察は何色に対応していますか?
Lumascope LS820およびLS850は青・緑・赤の3色蛍光観察に対応しています。実際に使用できる蛍光色素についてはフィルターの励起・蛍光波長との適合性をご確認ください。
感染に伴う細胞死を観察できますか?
研究系に適した蛍光マーカーや観察方法と組み合わせることで、細胞死に関連する蛍光シグナルや細胞形態の経時変化を観察できます。
マイクロプレートを使用できますか?
使用できます。特にLS850は高速XY自動ステージを搭載しており、マイクロプレート内の複数位置を自動的に観察する用途に適しています。
インキュベーター内で使用できますか?
はい。Lumascopeはコンパクトに設計されており、培養インキュベーター内でライブセルイメージングを行うことができます。
Lumascopeのデモはできますか?
オレンジサイエンスではLumascopeのデモについてご相談いただけます。観察したい細胞、蛍光色素、培養容器、必要倍率、観察期間などをお知らせください。
Etaluma Lumascopeについてお問い合わせください
ウイルス感染に関する研究で、
「細胞の変化をタイムラプスで観察したい」
「蛍光レポーターを長時間追跡したい」
「インキュベーター内でライブセルイメージングを行いたい」
「複数ウェルを自動で観察したい」
といったご要望がございましたら、オレンジサイエンスまでお問い合わせください。
研究内容や使用する蛍光色素、培養容器に合わせて、適切なLumaScope構成をご提案いたします。

etaluma社 ライブセルイメージングシステム Lumascope

エタルマのLumascope(ルマスコープ)は、優れた感度、解像度、ゼロピクセルシフトを備えた、半導体光学の新しいコンセプトで設計された、倒立型小型蛍光顕微鏡です。
そのコンセプトのデザインにより、インキュベーター、ドラフトチャンバーなどの限られたスペースの中で使用でき、幅広いラボウエアでのライブセルイメージングを可能にします。
LS820

LS820 は、現行のモデルにオートフォーカス機能が追加され、低コストでのオートフォーカス3色蛍光観察が可能になりました。ソフトウエアも新しくなり、より簡単に、高画質な画像データの取得ができます。
LS850

LS850 は、現行の自動XYステージのついたLS720全自動モデルの改良版です。新たな位相差技術により、位相差照明をコンパクトにし、オプションのタレットにより、4つの対物レンズを搭載することが可能となりました。
各モデルの詳細は下記からご確認下さい。



