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vivoFlow+ vs DSI Buxco

  • 2月25日
  • 読了時間: 7分

全身プレスチモグラフ(Whole Body Plethysmography(WBP))システム比較

Whole Body Plethysmography(WBP)は、前臨床呼吸研究において広く用いられる測定手法です。本ページでは、emka TECHNOLOGIES「vivoFlow+」とDSI「Buxco」の設計構造・拡張性・解析機能を整理し、研究用途別に比較します。


全身プレスチモグラフ・Whole Body Plethysmographyとは

全身プレスチモグラフ・Whole Body Plethysmography(WBP)は、チャンバー内の圧変化を測定することで、非侵襲的に呼吸パラメータを評価する手法です。

その特性上、以下の要素がデータ品質に直結します。

  • ノイズ対策

  • チャンバー気密性

  • 呼吸検出アルゴリズム

  • ガス制御の再現性

  • 解析後の再処理自由度


設計構造の違い

ノイズ対策と再現性

vivoFlow+は、測定精度を前提とした構造設計を採用しています。


■ リファレンスチャンバー構造

チャンバーサイズに最適化されたリファレンス構造により、環境ノイズの影響を低減。

■ 同心円(concentric)PNT設計

単一グラスファイバー素材による構造設計で、ノイズキャンセルと再現性向上を目的としています。

■ 高いシール性(グリス不要設計)

気密性を確保しながらメンテナンス性にも配慮。


vivoFlow+
vivoFlow+

動物福祉とベースライン安定性

vivoFlow+はアンバー(黄系)チャンバー設計を採用。マウスが知覚しにくい波長特性を利用し、順応時間短縮とベースラインばらつき低減を意図した構造です。

これは以下の研究用途で有効です。

  • 喘息モデル

  • 長時間観察試験

  • 高スループットスクリーニング


喘息・気道過敏性モデルでの比較

喘息モデルでは、微細な呼吸変化の検出と群間比較の再現性が重要です。

vivoFlow+では

  • 呼吸検出定義(breath definition)を研究者が調整可能

  • 取得データの再解析が標準で可能

解析条件の透明性と再現性を重視する研究に適した構成です。


低酸素/高CO₂モデルでの比較

低酸素モデルでは、ガス濃度制御の再現性が研究精度に直結します。

vivoFlow+は

  • MFC統合によるガス混合制御

  • チャンバーごとの独立制御

  • ガス/エアロゾル自動プロトコル対応

条件別並列実験やプロトコル標準化に対応します。


エアロゾル吸入・薬効評価モデル

吸入刺激試験では、投与タイミングと呼吸応答の同期が重要です。

vivoFlow+は

  • エアロゾル制御の自動化

  • 他系統とのリアルタイム同期(ミリ秒単位)

テレメトリーとの統合実験にも対応可能です。


拡張性と運用効率

前臨床スクリーニングでは、拡張性とダウンタイム最小化が重要です。

vivoFlow+は

  • 最大32チャンバーまで拡張可能

  • モジュール単位での追加・交換が可能

ラボ主導での段階的増設に対応します。


ソフトウェア比較

IOX(vivoFlow+) vs FinePointe(DSI)

解析ソフトウェアは、研究の自由度を左右します。

vivoFlow+のIOXは

  • 呼吸検出条件を研究者が調整可能

  • 取得後の再解析が標準機能

  • 他系統との同期計測に対応

FinePointeでは一部設定変更に複雑なXML編集が必要とされています。



研究領域別ポジショニング

研究領域

vivoFlow+の特長

喘息モデル

ノイズ対策+呼吸検出自由度

低酸素モデル

MFC統合+個別制御

エアロゾル

自動プロトコル+同期性

スクリーニング

最大32ch拡張+モジュール構造


vivoFlow+はこのような研究者の方々に適しています

  • 呼吸検出条件を自ら最適化したい

  • 低酸素研究ガス条件を自動化したい

  • 高スループット環境を構築したい

  • テレメトリーと統合した複合研究を行いたい


全身プレスチモグラフィーの導入において重要なのは、単なる測定機器ではなく、

  • 構造設計(ノイズ・気密)

  • ガス制御

  • 解析自由度

  • 拡張性

を含めた研究環境全体の最適化です。


vivoFlow+は、研究者主導の設計思想に基づくWBPシステムとして位置づけられます。



vivoFlow+(IOX) vs DSI Buxco(FinePointe)との比較表


vivoFlow+(IOX)

DSI Buxco(FinePointe)

信号取得

IOX信号取得ソフトウェアは、他のemka製品と共有可能 (一部の他社製品も可能)

測定プロトコルを設定しての測定の半自動化

クローズドボックス設計のため、他社デバイスとの使用には不向き

ノイズキャンセリング

新たに開発された同心円状のニューモタコグラフ(PNT)により、ノイズを低減

Halcyonニューモタコグラフ(PNT)は、リファレンスチャンバーと動物チャンバー間のノイズを低減

呼吸解析

設定、閾値、解析の設定変更が容易

取得パラメーターのカスタムが可能(呼気量x分時呼吸回数=分時呼気量、等)

ユーザーでのパラメーター変更不可(複雑なXMLファイルを使っているため)

増設

ユーザー様で増設可能

システム毎のため、メーカーに返却する必要有

構造

(チャンバー)

バケツ型なので動物の逃走を防止

チャンバー部分のみ取外し可能

オレンジ色により動物の視界を遮断

真ん中から2分割。開ける際に動物が逃げる可能性大

取外しには、トランスデューサー類の取り外しが必要

透明なので、動物の視界はそのまま



よくあるご質問(FAQ)

vivoFlow+とDSI Buxcoの全身プレチスモグラフィ(WBP)の違いは何ですか?

vivoFlow+は、リファレンスチャンバー構造や同心円(concentric)PNT設計によるノイズ対策、MFC統合ガス制御、呼吸検出定義の調整機能を特徴とするWBPシステムです。構造設計や解析自由度に違いがあります。


全身プレチスモグラフィ(WBP)では呼吸検出条件を変更できますか?

vivoFlow+のIOXソフトウェアでは、呼吸検出定義(breath definition)を調整可能です。これにより、動物種やモデルに応じた解析条件の最適化が可能です。


全身プレチスモグラフィシステムでガス濃度を制御することは可能ですか?

vivoFlow+はMFC(Mass Flow Controller)統合により、ガス混合および濃度制御に対応します。低酸素モデルや高CO₂モデルなど、ガス条件が重要な研究に適した構成です。


取得後のデータ再解析は可能ですか?

vivoFlow+のIOXでは、取得済みデータの再解析が標準機能として提供されています。


全身プレチスモグラフィシステムはどの程度拡張できますか?

vivoFlow+は最大32チャンバーまで拡張可能です。モジュール構造により、段階的な増設や部品単位での対応が可能な設計です。


ノイズを低減する設計はありますか?

vivoFlow+はリファレンスチャンバー構造および同心円PNT設計を採用し、ノイズキャンセルと再現性向上を目的とした設計がなされています。


エアロゾル試験や吸入モデルにも対応できますか?

vivoFlow+はガス/エアロゾルの自動プロトコルおよび他系統とのリアルタイム同期に対応しています。吸入刺激と呼吸応答を統合して解析する研究に適した構成です。


若齢(Pediatric)マウス試験に対応していますか?

はい、若齢マウス試験・Pediatric mice testingに対応しています。若齢個体モデルを扱う研究にも配慮された設計です。



お問い合わせ

オレンジサイエンスでは、研究用途に応じた構成提案・デモ・技術相談を承っています。導入をご検討中の方は、お気軽にお問い合わせください。












emka TECHNOLOGIES


emka TECHNOLOGIES社は、1992年にフランスで設立され、当初は、アイソレーテッドオーガンバスやランゲンドルフ灌流装置を開発、製造しており、2000年には非侵襲性のテレメトリーをリリース、2014年には、SCIREQ社(カナダ)をグループに入れることにより、呼吸器研究用機器を製品ポートフォリオに加え、幅広い分野の機器を、世界の研究者の方々に提供しています。

 

オレンジサイエンスはemka TECHNOLOGIESの日本総代理店です。日本では唯一emka TECHNOLOGIES社と取引できる窓口となっております。日本国内で展開される様々な研究プロジェクトを支え、研究者の皆様がより効果的かつ効率的に研究を進められるよう、迅速で専門的なサポートを提供しています。



emka TECHNOLOGIES

​​主な製品

  • マウス・ラット用テレメトリー

  • ジャケットテレメトリー

  • オーガンバス

  • ランゲンドルフ





SCIREQ

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  • マウス・ラット肺機能測定装置

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その他の製品



Precisionary ビブラトーム(振動式ミクロトーム)

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Precisionary ビブラトームは細胞や組織の切片を特許取得済みの圧縮技術によりビビリなしで作製し、急性組織上の多くの生存細胞を維持します。肺機能を解析した後、肺を取り出しスライスしたり、肺1つから複数の組織サンプルを取得することが可能です。

  • 従来のビブラトームの5倍の速さで切開し、ブレードを組織に当てる時間を短縮し、より良い切開を実現

  • Auto Zero-Zテクノロジーにより、Z軸のたわみを1 µm未満に低減

  • 高周波振動メカニズムにより、ビビリマークを低減または除去

  • 持ち運びに便利な軽量設計

  • 完全自動化:切開+厚み調整

  • 360度のアガロース包埋により、切断プロセス中に組織を安定化






Etaluma Lumascope

インキュベーター内で使用できる3色蛍光ライブセルイメージング蛍光顕微鏡



Etaluma Lumascope

Etaluma Lumascope

EtalumaのLumascope(ルマスコープ)は、優れた感度、解像度、ゼロピクセルシフトを備えた、半導体光学の新しいコンセプトで設計された、倒立型小型蛍光顕微鏡です。日々顕微鏡を使用する科学者によって考案、設計され、そのコンセプトデザインにより、インキュベーター、ドラフトチャンバーなどの限られたスペースの中で使用でき、幅広いラボウエアでのライブセルイメージングを可能にします。

多点観察モデル、定点観察モデルがあり、様々な観察シーンに対応できます。









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