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殺虫剤曝露に関する研究を支える小動物用吸入曝露装置 inExpose

3 日前
読了時間: 13分

殺虫剤の散布や使用に伴って、噴霧液の微細な液滴、空気中に浮遊するエアロゾルや粉体、成分によっては蒸気が吸入経路となる場合があります。殺虫剤曝露に関する研究では、試験物質の物性や製剤、曝露濃度、曝露時間、反復回数などの条件を定め、動物が置かれた曝露雰囲気を把握しながら評価することが重要です。

emka TECHNOLOGIES社が提供するinExpose(インエクスポーズ)は、マウスやラットなどの小動物を対象としたコンパクトな吸入曝露装置です。ノーズオンリー(鼻部)曝露と全身曝露に対応し、エアロゾルの生成・送達、流量制御、データの取得・記録を研究目的に合わせて構成できます。

殺虫剤の有効成分、製剤、想定する曝露経路や評価項目に応じて、必要な曝露プラットフォームと周辺機器をご提案します。


小動物用吸入曝露装置 inExpose







殺虫剤曝露とは

殺虫剤曝露とは、殺虫剤の有効成分や製剤が生体に接触し、体内へ取り込まれる可能性のある状態を指します。主な曝露経路には、吸入、経皮、経口があります。

曝露経路

想定される例

研究上の主な検討事項

吸入曝露

散布ミスト、エアロゾル、浮遊粉体、蒸気

空気中濃度、粒子・液滴特性、曝露時間、呼吸器への到達

経皮曝露

噴霧液や残留物の皮膚への付着

付着量、接触時間、皮膚からの吸収

経口曝露

食品・水・手指などを介した摂取

摂取量、吸収、代謝

inExposeが対象とするのは、このうち吸入経路を再現・評価するための実験系です。実際の散布環境や使用条件を踏まえ、どの形態の殺虫剤を、どの濃度で、どの程度の時間曝露するかを明確にして試験を設計します。



殺虫剤曝露に関する研究で重要なポイント

曝露物質の状態と製剤を確認する

殺虫剤には、液剤、水和剤、懸濁剤、粉剤などさまざまな形態があります。同じ有効成分でも、溶媒、添加剤、粘度、懸濁状態、粒子径などによってエアロゾルの生成特性や装置内での挙動が変わる可能性があります。そのため、研究開始前には有効成分だけでなく、使用する製剤全体の物性と安全情報を確認し、目的とする曝露雰囲気を作れるか予備検討する必要があります。


設定濃度だけでなく、曝露雰囲気を把握する

発生器の設定値と、動物が実際に曝露される位置での濃度は必ずしも同一ではありません。配管やチャンバー内への沈着、凝集、希釈、排気などによって、濃度や時間変化が影響を受けるためです。研究目的に応じて、リアルタイムの粒子濃度情報、重量法による評価、サンプリング後の化学分析などを組み合わせ、実測した曝露濃度を確認することが重要です。


濃度・時間・反復回数を分けて考える

殺虫剤の吸入曝露研究では、濃度だけでなく、1回当たりの曝露時間、曝露頻度、試験期間、曝露後の観察期間も結果の解釈に関わります。単回曝露、反復曝露、回復性を確認する試験など、研究目的に合わせたスケジュール設計が必要です。


曝露方法による違いを考慮する

ノーズオンリー曝露と全身曝露では、動物の拘束、曝露経路の限定性、試験物質の使用量、実施可能な曝露時間などが異なります。試験物質の特性と評価目的に合わせて選択します。



inExposeが殺虫剤の吸入曝露研究を支援する理由

ノーズオンリー曝露と全身曝露に対応

inExposeは、ノーズオンリータワーとホールボディチャンバーを選択できるモジュール式のシステムです。呼吸経路に焦点を当てたい研究から、動物を拘束せずに行う全身曝露まで、目的に合わせて構成できます。


コンピューター制御による曝露条件の設定と記録

基本システムには、ポンプやアクセサリーを制御するベースユニット、サーボ制御ポンプ、曝露プラットフォーム、flexiWareソフトウェアが含まれます。一定流量だけでなく時間変化を持たせた流量プロファイルにも対応し、装置の制御、データ取得、表示、保存をリアルタイムで行えます。


エアロゾル生成装置と一体化できる構成

水溶液や懸濁液のエアロゾル生成には、超音波式ネブライザーを統合した構成を検討できます。発生器を曝露プラットフォームの吸気口近くに配置することで、流路での損失を抑え、目的濃度への到達を支援します。

粉体を対象とする場合は、乾燥粉体発生器との統合構成も用意されています。使用できる発生方式は試験物質の物性や製剤によって異なるため、事前の適合性確認が必要です。


コンパクトで、試験物質の使用量を抑えやすい設計

inExposeは標準的なヒュームフード内での運用を想定したベンチトップ型システムです。曝露プラットフォームの内部容積と流路が小さく、従来の大型チャンバーと比べて、試験物質の意図しない希釈や流路内での損失を抑えやすい設計です。入手量が限られる化合物や製剤を扱う研究にも適しています。


曝露雰囲気のモニタリングと排気構成を拡張可能

粒子状物質については、赤外線不透過度を用いた定性的評価、粒子濃度のモニタリング、重量法による測定などを構成に組み込めます。また、排気ポートには粒子フィルター、活性炭フィルター、スクラバーなどを統合できます。

殺虫剤を扱う場合は、対象物質の安全データシート、施設のリスク評価、局所排気設備、保護具、廃棄・除染手順を含めた安全管理が必要です。


※対応機能は選択する構成によって異なります。



ノーズオンリー曝露と全身曝露の比較

比較項目

ノーズオンリー曝露

全身曝露

曝露部位

鼻部を中心に試験物質を送達

動物をチャンバー内で全身曝露

曝露経路の考え方

吸入経路に焦点を当てやすい

体表や被毛への付着を含む可能性を考慮

動物の状態

専用ホルダーによる保定が必要

チャンバー内で自由に動ける

試験物質の使用

小さな内部容積により使用量を抑えやすい

チャンバー容積に応じた供給量が必要

曝露時間

保定の影響と動物福祉を考慮して設定

非拘束のため、比較的長い曝露を検討しやすい

適した研究例

吸入経路を重視した濃度反応・機序研究

反復曝露や非拘束条件での曝露研究

どちらの方法が適切かは、試験物質、対象動物、曝露時間、評価項目、施設の運用条件によって異なります。動物実験委員会の承認と施設のSOPに基づいて選択してください。



殺虫剤曝露に関する研究で想定される活用例

inExposeは、殺虫剤や関連製剤の吸入経路を対象とする、次のような研究への活用を検討できます。

  • 散布時に生じる液滴やエアロゾルを想定した吸入曝露研究

  • 粉体状製剤や空気中に浮遊する粒子状物質の曝露研究

  • 有効成分濃度や製剤条件の違いを比較する研究

  • 単回曝露後の急性影響や時間経過を評価する研究

  • 一定期間の反復曝露と曝露終了後の回復性を評価する研究

  • 肺・気道の炎症、呼吸機能、組織学的変化、バイオマーカーなどを評価する研究

  • 呼吸器以外の臓器や神経行動学的指標を含む全身影響の研究

  • 散布条件や製剤設計の違いが曝露量に与える影響の検討


研究目的や殺虫剤の作用機序に応じて、一般状態、体重、呼吸機能、気管支肺胞洗浄液、血液・尿、臓器重量、病理組織、曝露・影響バイオマーカーなどの評価項目を組み合わせます。


※上記は吸入曝露研究の設計例です。すべての殺虫剤・製剤への適合性や、特定の試験法への準拠を保証するものではありません。



殺虫剤の吸入曝露実験を検討する5つのステップ

1. 試験物質と研究目的を整理する

有効成分、製剤、濃度範囲、溶媒、粘度、粒子・液滴特性、揮発性、腐食性などを確認します。単回曝露、反復曝露、作用機序、毒性評価など、研究の主要目的も明確にします。


2. 曝露プラットフォームを選択する

吸入経路に焦点を当てる場合はノーズオンリー曝露、非拘束での反復・長時間曝露を重視する場合は全身曝露を候補とし、動物種、体重、動物福祉、施設運用も含めて検討します。


3. 発生・送達条件を予備検討する

試験物質に適したエアロゾルまたは粉体の発生方式を選び、流量、希釈、目標濃度への到達時間、曝露位置での均一性や安定性を予備試験で確認します。


4. 曝露雰囲気を測定・記録する

設定値だけに依存せず、曝露位置で濃度を測定します。研究目的に応じて粒子モニタリング、重量法、捕集試料の化学分析などを組み合わせ、濃度の時間変化も記録します。


5. 曝露後の評価系と組み合わせる

呼吸機能、炎症、病理、血液・尿中バイオマーカー、臓器影響、行動指標など、研究仮説に沿った評価を実施します。必要に応じて、flexiVentによる呼吸力学測定やvivoFlow+による無拘束呼吸測定など、関連する呼吸機能評価装置との組み合わせも検討できます。



研究目的に合わせて選べる主な構成

構成・機能

役割

ベースユニット

ポンプ、データ取得、アクセサリーを制御

サーボ制御ポンプ

一定または時間変化を持つ流量プロファイルを供給

ノーズオンリータワー

小動物の鼻部へ個別流路で試験物質を送達

ホールボディチャンバー

非拘束の小動物に全身曝露を実施

flexiWareソフトウェア

装置制御、データ取得、表示、保存

超音波式ネブライザー

水溶液・懸濁液などからエアロゾルを生成

乾燥粉体発生器との統合

粉体状試験物質の発生と送達を支援

曝露雰囲気モニタリング

粒子濃度や重量法による測定を支援

排気オプション

粒子・活性炭フィルターやスクラバーなどを統合

必要な構成は、試験物質の状態、目標濃度、動物数、曝露時間、測定方法によって変わります。試験計画の初期段階からご相談いただくことで、研究目的に合った構成を検討できます。



OECD吸入毒性試験ガイドラインを参照する研究について

吸入毒性研究では、目的に応じてOECD Test Guideline 403(急性吸入毒性)、412(28日間反復吸入毒性)、413(90日間反復吸入毒性)などが参照されます。これらのガイドラインでは、試験物質の濃度、曝露時間、対照群、観察、病理評価などを含む試験設計が定められています。

inExposeは、吸入曝露条件の制御と記録を支援する研究プラットフォームです。ただし、装置を導入するだけで特定のガイドラインやGLPへの準拠が保証されるものではありません。準拠の可否は、装置構成、曝露雰囲気の分析法、施設設備、校正・保守、SOP、動物数、観察・評価項目を含む試験全体で判断する必要があります。



オレンジサイエンスによる国内サポート

inExposeは、emka TECHNOLOGIES社が提供する吸入曝露システムです。オレンジサイエンスはemka TECHNOLOGIESの日本総代理店として、SCIREQ製品を含む呼吸器研究機器の選定、導入、技術相談を国内で支援しています。

  • 試験物質、製剤、曝露方法に応じた構成相談

  • 製品資料、仕様、見積もりのご案内

  • 導入前の技術的な確認とメーカーへの照会

  • 納品後の運用・技術サポート

  • 呼吸機能測定装置を含む関連システムのご提案


殺虫剤名または有効成分名、製剤、対象動物、想定濃度、曝露時間、ノーズオンリーまたは全身曝露のご希望、予定している評価項目をお知らせください。研究計画に合わせて必要な構成を確認します。



殺虫剤の吸入曝露実験についてご相談ください


試験物質や製剤にinExposeを使用できるか、必要な発生器・曝露プラットフォーム・モニタリング方法を含めてご案内します。研究計画の初期段階でもお気軽にお問い合わせください。


小動物用吸入曝露装置 inExpose







よくある質問

inExposeでは、どのような殺虫剤曝露研究ができますか?

散布ミストや液体エアロゾル、浮遊粉体など、吸入経路を対象とする小動物の曝露研究への活用を検討できます。使用可否は有効成分だけでなく、製剤、溶媒、粘度、粒子特性、目標濃度、安全性などによって変わるため、個別確認が必要です。


どのような殺虫剤や製剤でも使用できますか?

すべての物質・製剤への適合を一律に保証することはできません。試験物質の物性、エアロゾル化の可否、装置の接液部材との適合性、発火性・腐食性・毒性、必要な排気処理などを事前に確認します。安全データシートと想定する試験条件をご用意ください。


ノーズオンリー曝露と全身曝露はどのように選びますか?

吸入経路に焦点を当て、試験物質の使用量を抑えたい場合はノーズオンリー曝露が候補になります。動物を拘束せず、反復または比較的長時間の曝露を行いたい場合は全身曝露が候補になります。全身曝露では体表や被毛への付着なども考慮して結果を解釈します。


曝露濃度を制御できますか?

inExposeは発生・送達条件と流量のコンピューター制御に対応します。一方、動物が実際に曝露された濃度を確認するには、曝露位置でのサンプリングや粒子モニタリング、重量法、化学分析などを組み合わせることが重要です。必要な計測構成は試験物質と研究目的に応じて検討します。


単回曝露と反復曝露の両方に使用できますか?

研究目的に応じて単回・反復の曝露プロトコルを検討できます。実施可能な時間や頻度は、曝露方法、動物種、保定方法、施設のSOP、動物福祉上の要件などを踏まえて設定してください。


OECDガイドラインに準拠した試験に使用できますか?

inExposeは吸入曝露条件の制御・記録を支援しますが、装置単体でOECDガイドラインやGLPへの準拠を保証するものではありません。必要な装置構成、曝露雰囲気の分析、施設設備、SOP、校正、試験デザイン、評価項目を含めて個別に確認する必要があります。


対応する動物を教えてください。

主にマウス、ラットなどの小動物を対象とします。対応可能な動物種、体重範囲、1回に曝露できる動物数は、ノーズオンリータワーやホールボディチャンバーの仕様によって異なります。


殺虫剤曝露後の呼吸機能も測定できますか?

inExposeは曝露を行うための装置です。曝露後の呼吸機能評価には、flexiVentやvivoFlow+などの専用装置を組み合わせることができます。測定時点や測定項目を含め、研究目的に合った評価フローをご相談いただけます。


装置はヒュームフード内に設置できますか?

inExposeは標準的なヒュームフード内での運用を想定したコンパクトな設計です。ただし、必要な設置寸法と排気構成は選択するモジュールによって異なります。対象物質に適した排気、フィルター、スクラバーなども含めて事前に確認します。





emka TECHNOLOGIES


emka TECHNOLOGIES社は、1992年にフランスで設立され、当初は、アイソレーテッドオーガンバスやランゲンドルフ灌流装置を開発、製造しており、2000年には非侵襲性のテレメトリーをリリース、2014年には、SCIREQ社(カナダ)をグループに入れることにより、呼吸器研究用機器を製品ポートフォリオに加え、幅広い分野の機器を、世界の研究者の方々に提供しています。

 

オレンジサイエンスはemka TECHNOLOGIESの日本総代理店です。日本では唯一emka TECHNOLOGIES社と取引できる窓口となっております。日本国内で展開される様々な研究プロジェクトを支え、研究者の皆様がより効果的かつ効率的に研究を進められるよう、迅速で専門的なサポートを提供しています。



emka TECHNOLOGIES

​​主な製品

  • マウス・ラット用テレメトリー

  • ジャケットテレメトリー

  • オーガンバス

  • ランゲンドルフ





SCIREQ

主な製品

  • マウス・ラット肺機能測定装置

  • マウス・ラット呼吸測定装置

  • 吸入暴露装置

  • ​細胞暴露装置




アプリケーション





その他の製品



Precisionary ビブラトーム(振動式ミクロトーム)

組織切片作製


ビブラトーム

Precisionary ビブラトームは細胞や組織の切片を特許取得済みの圧縮技術によりビビリなしで作製し、急性組織上の多くの生存細胞を維持します。肺機能を解析した後、肺を取り出しスライスしたり、肺1つから複数の組織サンプルを取得することが可能です。

  • 従来のビブラトームの5倍の速さで切開し、ブレードを組織に当てる時間を短縮し、より良い切開を実現

  • Auto Zero-Zテクノロジーにより、Z軸のたわみを1 µm未満に低減

  • 高周波振動メカニズムにより、ビビリマークを低減または除去

  • 持ち運びに便利な軽量設計

  • 完全自動化:切開+厚み調整

  • 360度のアガロース包埋により、切断プロセス中に組織を安定化






Etaluma Lumascope

インキュベーター内で使用できる3色蛍光ライブセルイメージング蛍光顕微鏡



Etaluma Lumascope

Etaluma Lumascope

EtalumaのLumascope(ルマスコープ)は、優れた感度、解像度、ゼロピクセルシフトを備えた、半導体光学の新しいコンセプトで設計された、倒立型小型蛍光顕微鏡です。日々顕微鏡を使用する科学者によって考案、設計され、そのコンセプトデザインにより、インキュベーター、ドラフトチャンバーなどの限られたスペースの中で使用でき、幅広いラボウエアでのライブセルイメージングを可能にします。

多点観察モデル、定点観察モデルがあり、様々な観察シーンに対応できます。









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